総務常任委員会委員長報告(3月23日)
総務常任委員会に付託されました案件につきまして、審査の経過と結果を報告いたします。
最初に、議員案第2号「宇都宮市の次世代型路面電車(LRT)導入計画について住民の意思を問う住民投票条例の制定」についてでありますが、この議員案は、提案議員4名と議員案に関係する部課長等の出席を求め、審査を行ったところであります。
条例制定の趣旨でありますが、「本市が導入を計画しているJR宇都宮駅を中心に、東西約15キロメートルにわたる次世代型路面電車(LRT)について、導入を可とするか、又は導入を不可とするか、住民の意向を確認するため、条例を制定しようとするもの」であります。
この議員案につきましては、住民投票の期日を本市議会議員の一般選挙の日とすることの利点や経費的効果、住民投票に対する投票運動と市議会議員選挙に対する選挙運動が混同される懸念、また、短期間での準備に伴う時間的、事務的課題などについて、委員と提案議員との間で質疑等が交わされました。
その質疑等の中で、「市議会議員選挙の一般選挙の日と住民投票の投票期日を同日にすることで、有権者には投票運動と選挙運動とが混同されてしまうのではないか」、「本議員案が可決された場合、投票期日までの期間が非常に短いことから、住民投票の実施に必要な手続きや準備期間、市民への周知期間など、事務的、時間的に課題があるのではないか」という主張や、「投票運動や選挙運動は、当然、公職選挙法その他選挙関連法令を踏まえた上で行われるものであり、有権者においても、多くの通常選挙が行われていることから、十分に周知、徹底されているものと考えている」、「これまでも、任期満了を待たずに突然、国政選挙が行われた事例はあり、また、市民への周知についても、LRT事業は、長年に渡って十分に議論されてきているとの説明がされていることから、事務的な面や周知活動も含めて十分な期間であると考える」という意見や質疑等がありました。
また、委員から、「この住民投票の実施は、これまで執行部が、オープンハウス等で丁寧な説明をしてきたと繰り返し答弁していることについて、本当に市民に対して丁寧な説明をしてきたのか一度、市民に問いたいという思いの住民投票なのか、それとも、ただ賛否をはっきりしたいという住民投票なのか」との質疑に対し、「LRT事業に対して、賛否いずれの結果になったとしても、各議員においては、その結果を踏まえて今後の事業の在り方等を考えるべきであり、来年度、都市計画決定が予定されるスケジュール等を考慮した中、民意を問うタイミングは今しかないと考え、本議員案を提出したものである」との説明がありました。
この議員案につきましては、「LRT事業については、事業計画の大きな変更や、他の事業にも影響を与えうる膨大な費用を要することなどから、まずは、市民の意見を聞くべきであり、また、東西基幹公共交通として、本市まちづくりの重要な役割をLRT事業が担うならば、LRTを一番利用するはずの市民の声を聞くことは必要であり、市民協働のまちづくりを目指し、自治基本条例を制定した本市であるからこそ住民投票を行うべきである」との意見や、「まずは、市民の声を聞き、そこから得られた結果を踏まえてLRT事業の進め方を考えるべきであり、市民の声を集める残された手法がこの住民投票しかない今、我々議会人の責務としてその門戸を開くべきであることから、本議員案に賛成である」との意見がありました。
一方、「LRT事業については、これまで執行部が十分な説明をしてきており、今後も、市長と議会が議論をして進めていくものであり、住民投票にはなじまないと考えることから、この議員案には賛成できない」との意見や、「提出された条例案においては、告示の日から投票日前日までと定められている選挙運動期間よりも先に投票運動期間が始まるため、本市議会議員選挙への立候補予定者が投票運動を行った場合、法定期間よりも先に選挙運動を行っているかのように有権者に混同される懸念があり、大いに疑問の残る内容であることから、この議員案には賛成できない」との意見がありました。
この議員案第2号につきましては、起立採決の結果、否決されました。
次に、議案第18号「平成27年度宇都宮市一般会計予算」のうち、本委員会に関係する部分についてでありますが、その主なものを申し上げますと、歳入全款につきましては、前年度比0.8%増となる市税914億4,490万円を初め、国・県支出金、諸収入、臨時財政対策債などの市債、財政調整基金などからの繰入金その他の収入を充て、予算総額を1,969億円にしようとするものであります。
歳出につきましては、各款における職員給与費のほか、第5款議会費におきましては、議員報酬と手当、議会運営に係る経費などを計上しようとするものであります。
第10款総務費におきましては、本庁舎などの建築物、設備機器の適正な維持管理や、公共施設用地の借り受け等に要する市庁舎等管理費、内部管理システムなどの情報ネットワークシステムの運用などに要する情報化推進費、住民基本台帳オンラインなどの電算処理に要する情報システム費などを計上しようとするものであります。
第40款土木費におきましては、LRTの整備に向けた、軌道事業者による技術的なアドバイザリー業務委託等に要する経費などを計上しようとするものであります。
第60款公債費におきましては、市債の元金償還金や支払利子などを計上しようとするものであります。
債務負担行為につきましては、平成27年度宇都宮市土地開発公社による公共用地先行取得ほか1件にこれを設定しようとするものであります。
地方債につきましては、市庁舎等整備費ほか22件について、起債の目的、限度額などを定めようとするものであります。
一時借入金につきましては、借り入れの最高額を150億円に定めようとするものであります。
歳出予算の流用につきましては、地方自治法第220条第2項ただし書きの規定により、流用できる範囲を定めようとするものであります。
この議案につきましては、「バス路線新設社会実験を行った中心市街地南循環線と平松本町線に対して自主運行移行円滑化補助金を計上しているが、南循環線の街なかでの乗車率が低いように見受けられる中、市としては補助金を支出するに当たり、どのようなスタンスで臨んでいるのか」との質疑に対し、「日中の買い物や通院での利用が中心であり、通勤・通学の需要を取り込めていないことから、JR宇都宮駅までつながるダイヤで今後、運行する予定であり、新たな需要を取り込んでいく」との説明がありました。
また、「LRT整備推進費において、アドバイザリー業務委託など6,000万円余が計上されているが、具体的にはどのような業務内容か」との質疑に対し、「今後、軌道事業の特許取得や工事施行認可などの事務を円滑に進めていくため、民間軌道事業者から軌道施設等の設計に関する安全性、施工性等の観点からの指導・助言や、関係機関との協議・調整に当たっての指導・助言など、専門的な技術・知識を踏まえたアドバイスをもらうものである」との説明がありました。これに対し、委員から、「LRT事業の全体像や総額が明らかにされておらず、また、事業に対する市民の理解度を把握する必要があると思われる中、軌道の詳細設計などが着々と進められようとしていることについて甚だ疑問である」との意見がありました。
この議案につきましては、LRTに関する市民からの陳情を考慮し、陳情についての質疑を行った後、採決を行い、起立採決の結果、原案のとおり可決いたしました。
次に、議案第35号「独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例の制定」についてでありますが、この議案は、独立行政法人通則法の一部改正に伴い、引用条文の整理をしようとするものであります。
次に、議案第36号「宇都宮市行政手続条例の一部改正」についてでありますが、この議案は、行政手続法の一部改正により、行政指導をする際の権限行使に係る根拠の提示、行政指導の中止等の求め及び処分等の求めが規定されたことから、これらの規定の趣旨を踏まえた所要の改正をしようとするものであります。
次に、議案第37号「宇都宮市特別会計条例の一部改正」についてでありますが、この議案は、JR宇都宮駅東口地区整備事業における土地取得事業の完了に伴い、当該事業に係る特別会計を廃止しようとするものであります。
以上の議案3件は、全会一致で原案のとおり可決されました。
次に、議案第38号「宇都宮市職員定数条例の一部改正」についてでありますが、この議案は、定員適正化の進捗に伴い、市長の事務部局等の職員の定数を減じようとするものであります。
この議案につきましては、「定員適正化計画と事務量とを考慮した上で、毎年定数を減らしていると思われるが、地方公務員の正職員数を減らしていくことは疑問であり、臨時職員等や外部委託により全体のコスト削減を図ることに反対である」との意見がありましたが、起立採決の結果、原案のとおり可決されました。
次に、議案第39号「宇都宮市特別職の職員の給与及び旅費に関する条例及び宇都宮市教育委員会教育長の給与等に関する条例の一部改正」についてでありますが、この議案は、行財政改革の推進を引き続き図るため、市長、副市長、上下水道事業管理者及び教育長の給料月額に係る6パーセントの減額措置を1年間延長しようとするものであります。
この議案は、全会一致で原案のとおり可決されました。
次に、議案第40号「宇都宮市一般職の職員の給与に関する条例等の一部改正」についてでありますが、この議案は、本市職員の給与を社会一般の情勢に適応させるため、給与制度の総合的見直しに関する人事院勧告を踏まえ、一般職の職員等の給料月額の引き下げ及び単身赴任手当の引き上げ等をするとともに、国家公務員に準じ、退職手当の調整月額の引き上げ等をしようとするものであります。
この議案につきましては、「公務員の給与が地域に与える影響は非常に大きいことから、アベノミクスによる景気回復を実感できないという声がある中、人事院勧告に基づくものであっても給与月額の引き下げはいかがなものかと思う」との意見がありましたが、起立採決の結果、原案のとおり可決されました。
次に、議案第41号「宇都宮市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正」についてでありますが、この議案は、社会環境の変化や他都市との均衡等を踏まえ、特殊勤務手当の一部を廃止しようとするものであります。
この議案につきましては、全会一致で原案のとおり可決されました。
次に、議案第59号「包括外部監査契約の締結について」でありますが、この議案は、地方自治法の規定に基づき、包括外部監査契約を締結しようとするものであります。
この議案につきましては、「包括外部監査契約については、本市では、制度導入以来、一貫して公認会計士と契約を締結しているが、公認会計士だけではなく、弁護士や税理士など、広く人材を求めるべきであると考えることから、この議案については反対である」との意見がありましたが、起立採決の結果、原案のとおり可決されました。
次に、陳情第82号「LRT導入計画の白紙撤回と、相応しい交通対策の検討についての陳情」についてでありますが、その趣旨は、「市長は、市民が疑問を持ち、反対をしているLRT導入について、平成27年度は前年度よりもさらに増額したLRT整備推進関連費を計上したいとのことだが、不要な予算であり、LRT導入計画を一刻も早く白紙に戻して、本市にふさわしい路線バスの再生と、その整備を主体に公共交通ネットワークを構築してほしい。ついては、平成27年度予算の編成を機に、LRT整備推進を白紙に戻すべくLRT整備推進関連費を削除するとともに、本市にふさわしい公共交通のあり方や東部地区の渋滞対策を構想する調査ができる公共交通対策調査費を計上するよう尽力していただきたく陳情する」というものであります。
この陳情につきましては、「事業計画や費用総額が示されない中、宇都宮市に本当に必要な公共交通、東西基幹公共交通をLRTに決めて良いのか、大きな不安が残るところであり、本市にふさわしい公共交通のあり方は市民の意見を聞きながら考えるべきであることから、この陳情は採択としたい」との意見がある一方、「自家用車からの脱却がなければバス路線の再構築は不可能であり、それが実現できた時には、LRTが持つ優れた定時性や速達性、また、LRTを契機とした人的交流や経済効果、本市魅力の向上や高い都市力を発揮できると考えられるなど、LRTに大いに期待するところであり、この陳情に賛成できないことから不採択としたい」との意見があり、採決においては退席する委員もおりましたが、起立採決の結果、不採択と決定いたしました。
これをもちまして、総務常任委員会委員長報告を終わります。
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