令和5年度 視察概要
令和5年度 視察概要

1 視察日 11月7日、8日、9日
2 視察先 愛知県豊橋市 児童相談所設置の検討状況について
愛知県名古屋市 瑞穂公園の整備について
石川県金沢市 こども相談センター(金沢市児童相談所)について
3 参加者 菅野大造、柴田賢司、河田敦史、小室かな子、保坂栄次、駒場昭夫、
金沢力、馬上剛、岡本芳明
4 視察結果
本委員会においては、「児童相談所設置の検討状況」「瑞穂公園の整備」「こども相談センター(金沢市児童相談所)」について、先進都市の事例を学び、本市の参考とするため、行政視察を行った。
子ども文教常任委員会 委員長 菅野 大造
1 児童相談所設置の検討状況について(愛知県豊橋市)
豊橋市は、令和2年度に「児童相談所設置等に関する有識者会議」及び「児童相談所設置を含めた児童相談体制のあり方庁内検討会議」を設置し、児童相談所設置に向けた課題について調査・検討を進めてきた。
当初は、令和3年度中に児童相談所設置を基軸とした児童相談体制について、基本構想・基本計画の策定を行う予定であったが、専門性のある人材確保と職員体制、不安定な財源と財政負担の点で課題があり、早期の解決は困難であるとして、児童相談所設置については引き続き検討することとしている。
一方で、子どもと若者の相談支援に特化した部署である、こども若者総合相談支援センター「ココエール」への相談件数の増加や、ヤングケアラー、ケアリーバー等の新たな行政支援の必要性などから、児童相談体制の強化・充実に取り組むなど、子どもや家庭への支援を積極的に実施している。
児童相談所の設置に向けた検討を実施している本市にとって、豊橋市の検討における課題の捉え方や、子どもや家庭への支援の手法等は大いに参考となるものであった。
2 瑞穂公園の整備について(愛知県名古屋市)
名古屋市の瑞穂公園は、陸上競技場、ラグビー場、野球場等を有する総面積約24ヘクタールの運動公園である。現在、令和8年の第20回アジア競技大会のメイン会場となる陸上競技場を中心にPFIのBTO方式で整備を進めており、整備後の指定管理を含めた契約金額は 546億円という大規模な事業である。
また、タウンミーティング等で得た公園利用者の意見を踏まえて策定した瑞穂公園マスタープランにおいては、スポーツによるにぎわいの創出のほか、市民の交流・憩いの場、自然環境の保全と活用、また、公園内の国指定史跡や遺跡の魅力の顕在化などを整備の方向性としてまとめており、公園の持つ多面的な価値を高め、市民生活の充実に寄与するような公園を目指している。
名古屋市は、瑞穂公園以外にもPFIをはじめ、DB方式、Park-PFI方式など様々なPPP手法を活用した公共施設の整備を推進しており、整備に当たっての市民の積極的な参画を含め、大いに参考となるものであった。
3 こども相談センター(金沢市児童相談所)について(石川県金沢市)
金沢市こども相談センター(金沢市児童相談所)は、平成18年度に中核市として全国で初めて設置され、令和2年度にはヤングケアラーの相談窓口も設置されるなど、児童家庭相談の市町村機能を併せ持っている。
また、こども相談センターは、子どもの健全育成を総合支援する施設として開設された教育プラザ富樫内にあり、教育委員会と子ども未来局が連携し、乳幼児から児童生徒までの一貫した相談支援を実施している。
金沢市では、児童虐待等への対応が迅速に実施できることなどをメリットと捉えており、特に、定期的な職員の人事異動を含め、福祉健康センター、保育所、学校などの関係部署と密接な連携が図られる点は効果的である。また、開設に当たっては、県への職員の派遣のほか、県に経験豊富な児童福祉司の派遣を依頼し、スーパーバイザーとして2年間配置した点は、本市にとっても必要な取組である。
児童相談所の設置に向けた検討を実施している本市にとって、児童相談所の設置から運営に至るまでの金沢市の取組は大いに参考となるものであった。
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