平成26年度 視察概要
平成26年度 視察概要
1 視察日 平成26年7月16日、17日、18日
2 視察先 北海道帯広市 フードバレーとかちについて
北海道札幌市 6次産業化の取り組みについて
札幌市観光まちづくりプランについて
新潟県新潟市 マンガ・アニメを活用したまちづくりについて
3 参加者 駒場昭夫、岡本芳明、菊地公史、遠藤和信、熊本和夫、
藤井弘一、工藤正志、阿久津善一
環境経済常任委員会委員長 駒場 昭夫
本委員会においては、「フードバレーとかち」「6次産業化の取り組み」「札幌市観光まちづくりプラン」「マンガ・アニメを活用したまちづくり」について、先進都市の事例を学び本市の参考とするため、行政視察を行った。
1 フードバレーとかちについて(北海道帯広市)
帯広市では、良質な自然環境や十勝産農畜水産物のブランド力などを、「活かすべき優位性(強み)」として捉え、経済のグローバル化やアジア諸国の経済発展など、地域を取り巻く環境変化に対応可能な「食を原点に驚きと感動に満ち、誰もが人生を楽しむことができる地域」「次世代が誇れる良質な仕事を作り出すことのできる地域」を目指し、帯広市と定住自立圏形成協定を結ぶ19市町村や帯広畜産大学をはじめとした十勝地域の各研究機関、農林漁業団体、商工業団体ほか金融機関、行政機関によって組織される「フードバレーとかち推進協議会」と連携しながら、官民一体となった各種事業を展開し、食の総合産業化を推進している。
本市と当該地域を単純に比較することはできないが、帯広市の取り組みからは、地方から日本を変えていく気概で地域力を高め、自立したまちづくりを推進するという強い姿勢を感じとることができ、農畜水産業の成長産業化や販路拡大など本市農業と共通する課題も多いことから、大変参考になるものである。
2 6次産業化の取り組みについて(北海道札幌市)
札幌市では、一般財団法人さっぽろ産業振興財団を通じ、6次産業活性化推進補助事業を展開しており、北海道内の1次産業者と、札幌市内の2次・3次産業者が連携して行う北海道の農畜水産資源を活用した新商品開発等の支援を行っている。この事業は、1次産業者と2次・3次産業者によって構成される団体を対象に、人件費や機器購入費等の対象経費に対し、上限400万円の補助を実施するもので、補助採択にあたっては、計画の実現可能性や商品の市場ニーズ・優位性、事業終了後の継続性などを基準とし、審査委員の点数が高い提案のみを採択している。この事業により、一定の成果を挙げている団体の取り組み事例によれば、北海道産食品・素材のブランド化・高付加価値化に成功し、1次産業者、2次産業者、3次産業者それぞれの収入増等につながっている。
生産者の収入増・自立化を目的に北海道産食品・素材のブランド化・高付加価値化を通し、地域の関連産業の活性化を目指す札幌市の取り組みは、非常に有意義であり、参考になるものである。
3 札幌市観光まちづくりプランについて(北海道札幌市)
札幌市は国内有数の観光都市であり、観光は地域経済において欠かせないものとなっている。札幌市が今後も訪れたい・住みたい魅力的なまちであり続けるため、また、国内外からの集客交流人口の確保によって地域経済を維持していくために、まちづくりと観光振興を一体的に進める「観光まちづくり」の考え方を取り入れた「札幌市観光まちづくりプラン」を平成26年3月に策定した。このプランでは、創造都市にふさわしい「観光まちづくり」の実現を目標とし、市民が楽しんでいるが、観光客に伝わっていない部分に着目し、新しい観光イメージを普及させるための具体的取り組み「さっぽろツーリズム」を展開していくことを基本的な考えとしている。また、このプランは今後10年間の計画となっているが、毎年PDCAサイクルによる見直しを行うことになっている。
札幌市と本市の置かれている状況は大きく異なる部分もあるが、まちづくりと観光振興を一体的に推進する札幌市の取り組みは、本市にとって大変参考となるものである。
4 マンガ・アニメを活用したまちづくりについて(新潟県新潟市)
新潟市では、数多くの著名なマンガ家、アニメ関係者を輩出しており、文化面のみならず、産業面などにおいても、大きな発展が期待される「マンガ・アニメ」に着目し、官民一体となった取り組みを推進しており、「マンガ大賞」、「アニメ・マンガフェスティバル」など、マンガ・アニメを活用した事業を行ってきた。平成24年3月に策定した新潟市文化創造都市ビジョンの主な取り組みとして「マンガ・アニメを活かしたまちづくり」が盛り込まれ、同年同月、マンガ・アニメ文化振興事業の枠を超え、地域活性化につなげるよう効果的・戦略的に取り組むための施策を講じることを主眼に「マンガ・アニメを活用したまちづくり構想」が策定された。この構想に基づき整備された「マンガ・アニメ情報館」及び「マンガの家」では、文化の継承とともに、「マンガ・アニメのまち」のイメージを演出し、積極的な情報発信を行うことによる交流人口の増加を目指している。
本市においても、マンガ専攻を擁する文星芸術大学と連携し、さまざまな事業をマンガで紹介する取り組みを行っているほか、地元テレビ局主催のアニメフェスティバルがオリオンスクエアで開催され、多くの参加者でにぎわうなど、盛り上がりを見せているが、産学官民の推進体制で「マンガ・アニメのまち」としての魅力を高め、地域活性化を目指す新潟市の取り組みは大変参考になるものである。
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