平成27年度 視察概要

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ページID1029912  更新日 令和6年3月8日

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平成27年度 視察概要

視察の様子(文教)
視察の様子(高知市)

1 視察日  平成27年10月14日、15日、16日
2 視察先  東京都三鷹市 コミュニティ・スクールを基盤とした小中一貫教育について
        愛知県岡崎市 図書館交流プラザ「りぶら」について
        高知県高知市 土佐山学舎に関する取り組みについて
3 参加者  舟本肇、塚原毅繁、佐々木均、角田充由、福田智恵、
        村田雅彦、金子武蔵、福田久美子、渡辺道仁
 

文教消防水道常任委員会委員長 舟本 肇

 本委員会においては、「コミュニティ・スクールを基盤とした小中一貫教育」「図書館交流プラザ」「土佐山学舎に関する取り組み」について、先進都市の事例を学び本市の参考とするため、行政視察を行った。

1 コミュニティ・スクールを基盤とした小中一貫教育について(東京都三鷹市)
 三鷹市では、各小・中学校ごとに学校運営協議会、中学校区ごとに設定した「学園」にコミュニティ・スクール委員会(委員は各学校運営協議会委員との兼任)を設置し、校長が作成した教育課程や基本方針の協議・承認や学校評価を行うしくみを構築し、徹底した「熟議」により、保護者や地域の方々が責任と権限を持って学校運営に参画している。こうした環境を基盤として、小・中学校間の一貫した指導と交流活動を通して、一体感のある教育を推進しており、系統性と連続性のある小・中一貫カリキュラムに基づく授業や小・中学校間の教職員の相互乗り入れ授業などを実施している。特に、相互乗り入れ授業の実施に当たっては、市単独事業として指導助手を積極的に配置しており、各学校において、毎月1回の乗り入れ授業を実施している。
三鷹市では、これらの取り組みが奏功し、学習到達度調査結果の向上や不登校発生率の大幅な低下などにつながっており、複数の小学校区が一つの中学校区に内包される学区割であることなど、本市と条件が異なる部分もあるが、大変参考となる取り組みである。

2 図書館交流プラザ「りぶら」について(愛知県岡崎市)
 図書館交流プラザは中心市街地活性化を目的に、平成20年11月に開館した、図書館を核とする生涯学習複合施設で「図書館」、「活動支援」、「文化創造」、「交流」の4つの機能で構成されており、中央図書館や市民活動センター、交流スペースなどのほか、岡崎市生まれのジャズ愛好家である内田修氏から寄贈されたジャズコレクションの展示室を備えている。施設の運営に関しては指定管理者への委託等を行わず、直営としており、開館以来、年間140万人から150万人が来館し、今年度1000万人の来館者数を達成している。この成功裏には、施設の基本設計や実施設計時に大規模な市民検討ワークショップを開催し、市民意見を積極的に取り入れてきた背景がある。
当該施設の総工費は約99億円であり、年間約10億円程度の維持管理費が発生しているが、市民からは批判的な声は聞こえないとのことである。
本市においても、施設整備の手法等について、大変参考になるものである。また、岡崎市においては、「ジャズのまち」を市内外にアピールしており、同様の取り組みを進める本市との連携も考えられる。

3 小中一貫教育校「土佐山学舎」に関する取り組みついて(高知県高知市)
 土佐山学舎は、高知市土佐山地区の土佐山小学校と土佐山中学校を一体化した小中一貫教育校として、平成27年4月に開校した。地域外からも通学者特認校として、市街地からのスクールバスの運行も行っている。
旧土佐山村時代から継承されてきた自然や文化など恵まれた学習環境と地域の教育力を強みに、大きな夢と高い志を育む「土佐山学」を基本理念に、郷土愛やキャリア意識の醸成、コミュニケーション能力の向上などをテーマとした教育活動を展開している。小学5年生からの教科担任制の導入や相互乗り入れ授業の実施など、施設の一体化による機能性や円滑な学年接続を見据えた教育課程の柔軟性といった小中一貫教育の利点を最大限生かした取り組みを行っている。特に、グローバルな視野と豊かな表現力の育成のため、英語教育に力を入れており、小学1年生からの継続的な指導により、英語検定2級の合格を目指している。また、地域とともにある学校を目指し、学校運営協議会を設置し、コミュニティ・スクールとして、地域住民が学校運営へ参画するしくみを構築している。
土佐山学舎の周辺では、移住・定住施策の一環として、「子育て世代」をターゲットにした住宅を整備するなど、少子高齢化の進展により、多くの地域が抱える課題に対応するための施策も展開しており、本市においても、地域と学校のあり方を考える上で、大変参考になるものである。

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