令和7年度 視察概要
令和7年度 視察概要

1 視察日 7月16日、17日、18日
2 視察先 静岡県静岡市 部活動から「シズカツ」への移行について
大阪府豊中市 豊中市児童相談所について
兵庫県神戸市 部活動から「コベカツ」への移行について
3 参加者 中塚英範、矢古宇芳一、河田敦史、横須賀咲紀、原ちづる、菅野大造、黒子英明、渡辺道仁、舟本肇
4 視察結果
本委員会においては、「部活動から「シズカツ」への移行」「豊中市児童相談所」「部活動から「コベカツ」への移行」について、先進都市の事例を学び、本市の参考とするため、行政視察を行った。
子ども教育常任委員会 委員長 中塚 英範
1 部活動から「シズカツ」への移行について(静岡県静岡市)
静岡市では、部活動から「(仮称)しずおか地域クラブ活動」への転換にあたり、当初は、平日と休日を分けて転換する方法で検討してきたが、実証事業において、平日と休日で指導者が異なることによる生徒の混乱などの課題が明らかになったことから、令和9年9月の同時期に転換することとなり、取組を進めている。
実証事業における活動種目の選定にあたっては、生徒に対しニーズ調査を実施することで、現状の部活動にはなかったダンス等の新たな種目を取り入れるなどニーズに沿った活動の提供を行っている。
また、地域クラブ移行までの期間においては、少子化や指導者不足に伴う解決策として、近隣校グループにおいて活動する「エリア制部活動」を導入し、学校間で部活動を支え合う取組を行っている。
さらに、教育委員会のみでなく、様々な部署からなる「しずおか地域クラブ活動推進プロジェクトチーム」を発足し、市長部局にて推進するなど、全庁一体となって取り組んでおり、今後の本市における効果的な部活動地域連携・移行の在り方を検討するにあたり、非常に参考となるものであった。
2 豊中市児童相談所について(大阪府豊中市)
豊中市は、令和7年4月に児童相談所を開設し、妊娠前から学童期までの相談支援を行う「はぐくみセンター」と緊密な連携を図りながら、子どもを「まんなか」に、子どもと子育て家庭を「まるごと」支援している。
中核市に開所する強みとして、通告一元化による迅速かつ的確な対応が可能となることや、要保護児童対策地域協議会に民間(NPOなど)が加わることにより官民協働の包括的な支援体制の強化につなげ、虐待予防・未然防止から一貫して取り組むことができている。
一時保護施設では、完全ユニットケアによるパーソナルスペースの確保や集団生活に必要なルールを最小限に抑えることで、支援の個別化を実現している。また、乳児院を併設し、すべての年齢のスムーズな一時保護を可能としている。
人材については、専門職に加えて学生等の補助人員を含めた確保に取り組み、府の児童相談所への職員派遣や専門的な研修の実施、福祉職の人材育成プランにより職員の育成を図っている。
児童相談所の計画策定や人材確保、子どもの権利を守る安心安全な一時保護施設が重要であり、子どもたちを「まるごと」守る豊中市の取組は、本市にとって非常に参考となるものであった。
3 部活動から「コベカツ」への移行について(兵庫県神戸市)
神戸市では、2026年に部活動を終了し、子どもたちの選択の幅を広げることや、学校での教育活動の充実、地域の活性化等を目的として、平日・休日ともに、生徒が地域の方々と活動する「KOBE◆KATSU(コベカツ)」を開始し、従来の部活動のような技能向上を目指す活動から、運動機会の確保、多世代で趣味などを楽しむ活動まで、多様な活動を展開する。
活動団体確保の取組として、小学生の希望する活動をエリアごとに示し、複数回の公募を実施しているほか、申請が少ない地域については個別に働きかけ等を実施し、第1次募集で526クラブが登録、第2次募集では200を超える応募が集まり、受け皿として充実している。さらには、人材バンクの設置により指導者を探している団体と指導を希望する部活動指導員等のマッチングを行うとともに、大学生の参画、企業等の協力によるクラブの確保に取り組んでいる。
コベカツにおける種目の充実や地域クラブの確保に向けた取組は、今後の本市における効果的な部活動地域連携・移行の在り方を検討するにあたり、非常に参考となるものであった。
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