令和8年度 視察概要
令和8年度 視察概要
1 視察日 令和8年7月15日、16日、17日
2 視察先 大阪府大阪市 子どもの居場所づくり事業について
兵庫県神戸市 こべっこランド(子どもの遊び)について
静岡県静岡市 学びの多様化学校(末広中学校分教室)について
3 参加者 岩井潤子、今野哲也、佐藤孝明、大久保順也、福田久美子、
金沢力、今井政範、小林紀夫
4 視察結果
本委員会においては、「子どもの遊び」「子どもの居場所」「子どもの多様な学び」について、先進都市の事例を学び、本市の参考とするため、行政視察を行った。
子ども教育常任委員会委員長 岩井 潤子
1 子どもの居場所づくり事業について(大阪府大阪市)
大阪市の子どもの居場所づくりに係る取組としては、社会福祉協議会を中心に置き、行政、企業、地域団体、ボランティア等を結ぶ「こども支援ネットワーク」が構築されていたことが大きな特徴であった。市内には数百か所に及ぶ子どもの居場所が開設されており、子ども食堂をはじめ、学習支援や体験活動など多様な活動が展開されている。
特に、市内5か所の拠点で寄附物資を集約し、各団体へコーディネートする仕組みや、企業交流会、情報交換会、体験事業などを通じて支援の輪を広げている点が印象的であった。経済的貧困だけでなく、関係性の貧困についても地域全体で支える考え方が参考になった。行政が直接運営するのではなく、中間支援組織が連携・調整役を担うことで持続可能な仕組みが形成されていた。
本市においても、社会福祉協議会や企業、地域団体との連携強化を図り、子どもたちが安心して過ごせる居場所づくりに生かしていきたい。
2 こべっこランド(子どもの遊び)について(兵庫県神戸市)
神戸市のこべっこランドは、市内120館の児童館ネットワークの中核を担う大型児童センターであり、遊び場機能だけでなく、発達支援、体験活動、子育て相談を一体的に提供する特色ある施設であった。こども家庭センター(児童相談所)が同一敷地内に設置され、相談支援と居場所支援が連携している。施設内では、水遊びや読書、音楽体験、調理体験など多彩な活動が展開され、中高生の居場所としての機能も併せ持っている。
また、大学や専門機関と連携した発達支援や専門相談、職員研修などを通じて、地域全体の子ども支援力向上にも貢献していた。「いつでも誰とでもあそびでつながる」という理念のもと、誰もが利用しやすい開かれた居場所が実現されていた。
子どもと保護者が安心してゆっくり過ごせる空間づくりや相談機能を備えた包括的な支援拠点の在り方は、本市の子どもの遊び場や居場所づくりを検討する上で大変参考になった。
3 学びの多様化学校(末広中学校分教室)について(静岡県静岡市)
静岡市では、不登校や不登校傾向にある生徒を対象とした県内初の学びの多様化学校を設置し、多様な学びを保障する先進的な取組を進めていた。特徴は、「安心」「興味関心の探究」「自己選択・自己決定」を教育理念に掲げ、従来の学校の枠組みにとらわれない学習環境を整備していることである。独自教科「リフレクション」では、対話を通じて自己理解や他者理解を深め、非認知能力の育成を重視していた。生徒が学校づくりプロジェクトに参加し、自らの意見を学校運営に反映させる取組も画期的である。
視察では、不登校になっても学びたいと思った時に学べる環境をつくろうとする担当者や教職員の熱意が強く伝わり、生徒がそれまで見せなかった笑顔を見せるようになった、登校状況が大きく改善したといった成果も伺うことができた。
子どもの可能性を信じ、一人一人に寄り添う教育実践は、本市の今後の不登校支援や学校づくりを検討する上で大変参考となる取組であった。
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