平成29年度 視察概要

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ページID1029856  更新日 令和6年3月8日

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平成29年度 視察概要

視察の様子H29
視察の様子(甲府市)

1 視察日  平成29年10月11日、12日、13日
2 視察先  神奈川県小田原市 まちづくりへの市民参画について
        山梨県甲府市   移住・定住の取り組みについて
        長野県長野市   移住・定住の取り組みについて
                シティプロモーションについて
3 参加者  金崎芙美子、岡本芳明、郷間康久、山崎昌子、渡辺通子、
        舟本肇、櫻井啓一、今井恭男、金子和義

総務常任委員会委員長 金崎 芙美子

 本委員会においては、「広報広聴・市民参画の充実」「移住・定住促進策の推進」について、先進都市の事例を学び、本市の参考とするため、行政視察を行った。

1 神奈川県小田原市 「まちづくりへの市民参画について」
 小田原市では、公募型市民参加手法の限界を乗り越え、市民の声なき声を行政に反映させるために、「市民の力で未来を拓く希望のまち」をスローガンに、市民討論会や職員の対話集会など、大胆で画期的な取り組みを行っていた。
 総合計画「おだわらTRYプラン」の策定に当たっては、プラーヌンクスツェレという手法を導入し、年齢分布を考慮した無作為抽出で200人の市民を集め、小グループによる意見交換と投票を通じて、市民が主体となった討議を実践していた。また、ワークショップのシナリオづくりに職員が積極的に関与するなど、職員の市民協働に対する意識醸成にも取り組んでいた。
 参加者の80%が総合計画を知らない状況であったものの、幅広い前向きなアイディアを導き出すことに成功し、参加者の95%が「参加してよかった」と回答するなど、市民の市政への参加意欲・関心の高まりが生まれていた。
 コストや時間、庁内連携を必要とする取り組みではあるが、行政と市民が協働で取り組む土台づくりに寄与したことは、今後のまちづくりのさまざまな場面で生かされるものと期待され、今後の本市の市民参画を考える上で指針となる取り組みであった。

2 山梨県甲府市 「移住・定住の取り組みについて」
 甲府市では、移住・定住の取り組みとして、東京都有楽町の「やまなし暮らし支援センター」と連携し、東京圏の移住希望者に対する各種相談対応のほか、東京圏への通学ニーズを踏まえた遠距離通勤・通学者への定期券補助、市内企業と首都圏ベンチャー企業のマッチングなどの取り組みを展開していた。
 その中核を担う役割として、地元出身でメディア勤務の経験があり、高い感性と行動力を持った民間人を採用した「こうふコンシェルジュ」を配置し、既存の枠や組織にとらわれない取り組みを展開していた。特に、SNSによる市民目線の甲府の魅力の発信や、手づくりの「移住ノート」を活用した移住希望者へのきめ細かな相談対応など、その活躍ぶりには感心させられた。
 コンシェルジュの人選、役割は大変重要であると実感したが、甲府市ではコンシェルジュの努力によるところが非常に大きく、今後、継続して取り組みを推進させていくためには、職員の育成や人員増加などの体制強化が必要であるとの課題もあった。
 本年4月に相談窓口を開設した本市においては、このような事例を参考に、実効性ある取り組みを検討していくべきである。

3 長野県長野市 「移住・定住の取り組みについて」
 長野市では、中山間地域の過疎化や生産年齢人口の減少、都市間競争の激化、交流人口の伸び悩みなどを背景に、企画政策部内に人口増推進課を設置するとともに、移住・定住専門相談員の配置、企業誘致や移住相談に応じる長野市東京事務所の設置などの体制整備を行い、お試し滞在事業や空き家バンクの運営、中山間地域空き家改修等補助金、移住者起業支援金、Uターン促進多世代住宅建設補助金等によって、住まい、仕事、起業、通勤・通学に関して、移住者に対する積極的な財政的支援を講じていた。
 また、移住者と長野市民が一緒に長野のまちをつくっているというイメージを打ち出すために、「I・U・Jターンも、みんなまとめてNターン」として、独自のロゴマークとキャッチフレーズを活用したPRにも力を入れていた。
 本市の人口減少対策は、住みやすいまちづくりと企業誘致を通して行われているが、東京通勤圏という地の利を生かし、早急に、長野市のような具体的な移住・定住促進事業に着手する必要があるのではないかと思われた。

4 長野県長野市 「シティプロモーションについて」
 長野市では、移住・定住促進事業と関連してシティプロモーションの取り組みを進めており、行政と市民や団体、企業が一体となった「ながのシティプロモーション実行委員会」を設置し、オール長野で都市の魅力発信に取り組んでいる。
 長野の信州・信仰・信頼の3つのキーワードをもととした「ながのご縁を~信都・長野市」をコンセプトにしたデザインロゴが無料提供されているが、駅構内や多くお土産品のパッケージなどに幅広く活用されており、広く浸透していた。官民一体による統一感のあるブランド戦略は、長野市のイメージアップに貢献していると実感することができた。
 このほか、Webメディア「ナガラボ」や小学生向け「NAGANO検定」、市民参加型のPRビデオ、郷土愛を育む長野市の歴史紹介動画など、さまざまなプロモーション活動に取り組み、さらなる魅力の発信に向けた取り組みを検討しているところであり、参考となるものであった。

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