令和5年度 視察概要
令和5年度 視察概要
1 視察日 令和5年11月8日、9日、10日
2 視察先 神奈川県横須賀市 自治体DXについて
福岡県福岡市 自治体DXについて
佐賀県佐賀市 自治体DXについて
3 参加者 内藤良弘、中塚英範、横須賀咲紀、茂木祐佳里、秋成大、原ちづる、
黒子英明、今井政範、塚田典功
4 視察結果
本委員会においては、「自治体DX」について、先進都市の事例を学び、本市の参考とするため、行政視察を行った。
総務常任委員会委員長 内藤 良弘
1 自治体DXについて(神奈川県横須賀市)
横須賀市では、総合的かつ全庁横断的にDXを推進するためデジタル・ガバメント推進体制を構築し、本部長である副市長から各部局長に、いつまでにどのような取組を行うのか可視化するよう指示があり、全部局がDX推進に前向きで具体的な取組を展開している。
DX推進の取組としては、自治体で初めてChatGPTの全庁的な活用実証を開始している。一方で生成AI活用の懸念事項として、個人情報保護やセキュリティー対策が挙げられているが、あえて活用を進めることによって職員の情報セキュリティポリシーやスキルの向上につなげており、本市でも先進技術の活用などDXを恐れることなく推進していくべきと考える。
人材育成の特徴的な観点として、デジタルに精通する人材ではなく、改革マインドを持った職員の育成を目指している。デジタル・ガバメントやDX推進により業務の合理化を追求し、職員の執務時間・人的資源を確保することで、市民に対し「フェイス・トゥ・フェイス」でより多く寄り添うことを目指している。
議会の後押しもあり、DXが加速化しており、本市としても、さらなるDX推進のため見習うところが多い、学びのある視察であった。
2 自治体DXについて(福岡県福岡市)
福岡市では、一人一人の属性やニーズに合わせた情報をプッシュ型で届ける市公式ポータルサイト「ふくおかサポート」を開設した。プッシュ型の情報提供は、市で実施する子育て、福祉などの事業の対象となる可能性がある市民等に、個別でお知らせを送ることができるサービスであり、プッシュ型で通知することで申請漏れを防止し、支援を必要とする人に必要な情報を届けることが可能となる。加えて優れたUIデザインで、視認性が高く、高齢者を含め誰もが使いやすい市民目線のDXを推進している。
また、LINE公式アカウントでは、防災や道路損傷通報機能等の豊富な情報メニューを取り扱い、利用者の必要性に合わせたお知らせ通知の設定が可能で、LINEの機能を最大限活用し、遊び心も取り入れた充実の機能で、人口を上回る登録者数を確保している。
ふくおかサポートとLINEの効果的な使い分けにより、行政サービスを手軽で便利に受けられるようになることで市民生活の向上につながっていることから、本市においてもLINE公式アカウントの充実や、新たなプッシュ型のサービスの開設を考えていく上で大変参考となった。
3 自治体DXについて(佐賀県佐賀市)
佐賀市は、独自のスマートフォン向けアプリ、スーパーアプリを開発した。1つのアプリの中に、ごみ、電子申請、本の貸出しなど様々な項目のミニアプリがあり、プッシュ型の通知で地区ごとのごみ収集日や地域のイベント情報、災害・防災情報などの個別最適化した情報を受け取ることができるほか、マイナンバーカードを連携すると、デジタル市民証が発行され、災害時には避難所へのチェックインに使用できるなど、佐賀市のあらゆるサービスを1つにまとめたアプリとなっている。
アプリ活用のメリットは大きく2つあり、1つは、ホームページよりも必要な情報にアクセスがしやすいこと。もう1つは、プッシュ型の通知で効果的に情報を受け取れることである。
スーパーアプリは、全国的な自治体連携プラットフォームとしての可能性を持っており、全国各地に同アプリが広がることで、自治体ごとに受けられるサービスの差が解消されるとともに、自治体間の連携も強化することができると考えられる。先進的な取組で大変参考になった。
・DX:デジタル・トランスフォーメーションの略称。情報技術があらゆる分野に浸透することによってもたらされる変革
・プッシュ型:情報等が利用者へ自動的に配信される方式
・UI(UIデザイン):ユーザー・インターフェースの略称。使用者がシステム等を操作する上での環境。また、扱いやすさ、操作感
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