令和7年度 視察概要
令和7年度 視察概要

1 視察日 令和7年8月5日、6日、7日
2 視察先 岩手県盛岡市 公共施設アセットマネジメントについて
宮城県仙台市 仙台MaaSについて
山形県山形市 地域公共交通について、MaaSについて
3 参加者 今野哲也、福田久美子、佐藤孝明、小倉久美、長谷川武士、平松明夫、篠崎圭一、郷間康久、
岡本芳明
4 視察結果
本委員会においては、「公共施設アセットマネジメント」「仙台MaaS」「地域公共交通、MaaS」について、先進都市の事例を学び、本市の参考とするため、行政視察を行った。
総務常任委員会委員長 今野 哲也
1 公共施設アセットマネジメントについて(岩手県盛岡市)
盛岡市は、平成25年度の国からの公共施設等総合管理計画策定の要請に先行して、公共施設アセットマネジメントに取り組んでいる。
取組の背景として、現在の公共施設を全て保有し続けた場合、今後40年間で、これまでの2倍程度の維持・更新費用がかかることが予想されるなど、人口減に伴う公共施設の維持・更新の問題がある。
アセットマネジメントの推進に向け、市民フォーラム、意見交換会等の開催などを通じて、これまでの市の取組を市民と共有した上で、市民の要望や地域の実情を踏まえながら公共施設の在り方について検討を行っているとともに、その意義や必要性について市民へ発信するためのマンガを制作し活用することで、理解促進に取り組んでいる。
また、地域コミュニティの核である小学校の統廃合については、地域との意見交換を重ねた結果、跡地活用として日本語学校が開校予定とのことである。
盛岡市は、公共施設保有最適化・長寿命化の取組を進めていくに当たって、一地域ではなく市全体の問題として意識を共有することや市民との合意形成を丁寧に進めており、本市の公共施設マネジメントの参考となる視察であった。
2 仙台MaaSについて(宮城県仙台市)
仙台市は、公共交通の利用促進と来訪者の増加によるまちのにぎわい創出を目的とし、モビリティとアクティビティのデジタルチケットやデジタルマップの機能を備えた仙台MaaSを令和3年度から導入・運用している。
バスの1日乗車券やミュージアムチケットなどのデジタルチケットを販売することにより、日常利用以外の公共交通の利用者増を目指しているところであり、交通事業者がチケットの販売金額の中から決済手数料を負担する必要があるが、チケット販売数は増加しているとのことである。
また、令和5年度から運用を開始したデジタルマップを活用し、仙台市の中心部から離れた東部海浜エリア等においてデジタルスタンプラリーを実施することで、地域の周遊促進を図っている。
課題として、利用者の約7割を観光客などの県外居住者が占めていることから、より市民の公共交通の利便性向上に寄与していくことが求められている。
仙台市MaaSの取組は、本市の地域特性を踏まえたMaaSを導入する際の課題を整理するうえで、参考となる視察であった。
3 地域公共交通について、MaaSについて(山形県山形市)
山形市は、本市と同様に自動車の依存度が高く、公共交通の利用者数が伸びない課題に対して、山形市地域公共交通計画において、市民の様々な移動ニーズにきめ細かに対応した効率的で効果的な公共交通の実現を目指している。
公共交通ネットワークの構築に向けた施策は、民間の路線バスに加え、駅の東西をそれぞれ循環するべにちゃんバスといった山形市が主体となり運行するコミュニティバス等と、ジャンボタクシーによる定時定路型の路線や乗り合いタクシーといった地域住民が主体となって運行するコミュニティバス等を組み合わせたきめ細かなものとなっている。
郊外部の交通空白地域対策として、1,500円で行ける範囲の目的地に、500円の自己負担で乗車できる登録制の乗り合いタクシーなど、地域のニーズに対応した事業を実施している。
また、MaaSについては、利用者が伸び悩んでいるとのことであるが、今後の取組として仙台MaaSとの連携サービスの提供など、多様なニーズへの対応などを進めている。
山形市の取組は、本市における公共交通ネットワークや公共交通の利用促進に向けて参考となる視察であった。
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