働く人の健康データ
宇都宮市の働く人の健康状態を知ろう
働いている人の健康観
「自分の生活習慣をよく思っている」働いている人の割合は、働いていない人と比べて低い状況です。
仕事や家庭のことなどで忙しく、健康は二の次になっている方がいるかもしれません。
食生活
野菜、食べてますか
毎食、野菜を「食べている」人は、男女ともに10%程度であり、特に、男性のほうが少ない状況です。
サラダや野菜の小鉢、野菜が入っている汁物などがセットされている定食などを選んでみましょう。
塩分、気にしてますか
働いている男性の55.8%、女性の80.1%は「塩分を減らす取り組み」をしている状況です。
男性は女性と比較すると、減塩をしている割合は少ない状況です。普段、味の濃い物をよく食べる、麺類などはスープまで飲んでいる男性の方は注意が必要です。
宇都宮市民は外食好き?
宇都宮市は、北関東圏の都市では飲食店数が多いと言われています。
また、そばやうどん、中華そば、洋食の外食消費額が全国2位であり、外食をする人も多いようです。
年齢別に外食の頻度をみると、20歳代は週5日以上外食するなど、外食の頻度が高い状況です。
現在、ファミリーレストランやファストフードなどでは、料理に含まれる栄養成分をメニューやリーフレット、ホームページなどで知ることができる店が増えています。外食の頻度が高い方は栄養成分もチェックして、メニューを選んでみましょう。
運動
運動習慣ありますか
「息が少し弾む程度の30分以上の運動を週に2回以上する」人の割合は、男性は40~50歳代、女性は20~30歳代が他の年代と比べると低い状況です。
運動をしない理由は、男女ともに「忙しく時間がない」、「仕事や家事で疲れている」が上位となっています。
日常生活で歩くことを意識してますか
「日常生活における歩数(20~64歳)」は、平均で男性6,083歩、女性5,429歩となっており、宇都宮市が目標としてる男性9,000歩、女性8,500歩には届いていない状況です。(宇都宮市 平成29年度市民健康等意識調査より)
栃木県は「車社会」?
栃木県は車で移動する人が多いことから、歩く機会が少ないことも考えられます。公共交通などで通勤し、歩数を増やしてみましょう。
こころの健康
睡眠でしっかり休養がとれていますか
「睡眠による休養がいつもとれていない、とれていないときがしばしばある」人は、男性は47.3%、女性は 48.0%と約半数の人が睡眠で休養がとれていない状況です。
忙しい日々の中では、睡眠時間が十分にとれないこともあります。その場合は、「質の良い睡眠」をとれるようにしてみましょう。仕事や私生活でパソコンやスマートフォンなどを利用する時間が長い人は、ブルーライトの影響で体内時計のリズムが乱れやすいといわれています。就寝前はスマートフォンの使用を控え、睡眠の質を向上させてみましょう。
ストレス、いつも感じてますか
ストレスをいつも感じている人は男性で31.9%、女性は38.0%となっています。
働いている世代は仕事や人間関係などが悩みやストレスの要因となっています。
ストレスが無くなることはありませんが、ストレスが大きくなり過ぎないように対処していくことが大切です。自分が好きなこと、楽しいと感じることを行い、自分の心を休ませてあげましょう。
歯・口腔の健康
歯周病をそのままにしていませんか
進行した歯周病を有する人の割合は、40歳は36.6%、50歳は54.1%となっています。
歯周病は進行すると「歯ぐきが下がって歯の根が出ている」、「歯がぐらぐらする」などの症状が出てきます。気付かないうちに進行し、そのまま歯が抜けてしまうこともあります。
年齢が上がるにつれ、歯周病になっている人も増えてきます。まずは、日頃の歯磨きでセルフケアをしましょう。
かかりつけ歯科医に歯や口腔のチェックをしてもらっていますか
かかりつけ歯科医を持つ人の割合は、男性60.6%、女性73.3%であり、女性の方がやや多い状況です。
かかりつけ歯科医を持ち、定期的に歯科健診で歯と口腔の健康状態をチェックしてもらうことは、歯周病予防につながります。
たばこ
喫煙してますか
働いている世代で喫煙している男性は28.0%、女性は12.8%となっています。
男性は40歳代、女性は20歳代が他の年代と比べて喫煙率が高い状況です。
喫煙は「ストレスを作り出す原因」であることを知っていますか。たばこには「ニコチン」という依存性を高める物質が含まれています。このニコチンの効果が切れると、イライラなどの症状が見られ、喫煙して緩和するというサイクルを1日中繰り返しています。禁煙することで、ニコチン切れになりイライラを繰り返す毎日から解放されることになります。
アルコール
お酒、飲み過ぎていませんか
生活習慣病のリスクを高める量の飲酒をしている働いている世代の割合は、男性は16.5%、女性は24.1%となっています。
全国的にも、女性の飲酒者が増えています。乳がんとアルコールに関連があることを知っていますか?飲酒量に比例して乳がんのリスクも上がります。適度な飲酒量を心掛けましょう。
健診(検診)
健診(検診)、受けていますか
定期健康診断 |
会社に勤めている人(従業員)が就労できる健康状態かを確認するもの 事業主は健康診断を実施すること、従業員は健康診断を受診する義務があります。 |
---|---|
特定健康診査 |
40~74歳の方を対象に、生活習慣病の発症リスクがある方(メタボリックシンドローム該当)が早期に生活習慣を改善し、発症を予防できるようにするもの (注意)定期健康診断を受診している場合、その結果をもって特定健康診査の結果とみなされます。(定期健康診断か特定健康診査のどちらかを受診) |
- 宇都宮市国民健康保険加入者の特定健康診査受診率は、29パーセント程度であり、横ばいに推移しています。国民健康保険に加入している個人事業主やフリーランスの方は定期健康診断の受診は義務とはなっていません。しかし、健診を受けず健康状態がわからないままいると、突然病気を発症し、仕事に影響が出ることも考えられます。生活習慣病を発症するリスクが高まる40歳になったら特定健康診査を受診し、健康状態を確認しましょう。
- 全国健康保険協会(栃木県)の特定健康診査受診率は平成27年度は43.7%、平成28年度は45.5%であり、徐々に増加しています。
- 健康保険組合・共済組合等(栃木県)の特定健康診査受診率は平成27年度は72.7%、平成28年度は74.7%であり、徐々に増加しています。
がん検診は受けていますか
- 「自分は健康だから大丈夫」と思っている方へ:日本人の2人に1人が生涯にがんにかかると推定されており、誰でもなる可能性があります。
- 「がんになっていたら怖いから、がん検診を受けたくない」と思っている方へ:早期がんであれば9割近くが治るといわれています。がん検診で早期がんのうちに発見し、治療を受けることが大切です。
- 「症状があってからがん検診を受ければいい」と思っている方へ:早期の段階では自覚症状は出ません。がんは進行・末期にならないと症状が出ません。
- 栃木県内で新たにがんを発症した人を年齢別、男女別に見てみると、男女ともに年齢が高くなるほど発症した人が多くなっていますが、男性は50歳代から急激に増加しており、女性は20歳代から徐々に増加しています。男女ともに働く世代ががんになっています。
- がんの発見経緯が「がん検診もしくは健康診断・人間ドック」となった割合は、胃21.7%、大腸21.2%、肺17.1%、乳房32.6%、子宮頸部42.2%、前立腺42.0%となっています。
- 誰でもがんになる可能性があり、働く世代の方もがんになっています。検診でがんを発見できている方もいますが、宇都宮市の働く人のがん検診受診率は約20%程度になっています。早期に発見し、適切に治療を受ければ多くのがんは治る時代です。これからも健康に働けるよう、がん検診を受けましょう。
健診結果、確認していますか
- 定期健康診断における有所見率は、全国、栃木県、宇都宮労働監督署管内で比較すると、平成28年、平成29年は宇都宮労働基準監督署管内が最も高く、平成30年は栃木県より低いものの、全国よりも高い状況です。また、検査項目別の有所見率は、血圧、血中脂質、肝機能は全国と栃木県より高く、心電図は全国より高くなっています。これらの検査項目に有所見が多いと、脳血管疾患や心臓疾患を発症するリスクが高まります。
(注意)宇都宮労働基準監督署管内:宇都宮市、さくら市、那須烏山市、高根沢町、那珂川町
- 特定健康診査でメタボリックシンドロームに該当した割合は、宇都宮市国民健康保険加入者が17.2%であり、全国健康保険協会栃木支部加入者、健保組合・共済組合等加入者と比較すると最も多い状況です。メタボリックシンドローム予備群の割合は、宇都宮市国民健康保険加入者は10.7%、全国健康保険協会栃木支部加入者と健保組合・共済組合等加入者は13.0%程度となっています。
- 糖尿病または血糖値が高いといわれたが、治療や取組をしていない人の割合は、平成23年度と平成29年度を比較すると男女ともに約18%増加しています。現在は血糖値が基準値内でも、生活習慣を改善しないまま年齢を重ねると、糖尿病を発症する可能性が高くなります。
- 体重や腹囲、血圧、血中脂質や血糖などの血液検査など、ご自身の健診結果を確認することで、食生活や運動習慣などのご自身の生活習慣を見直すきっかけになります。
メタボリックシンドローム該当・予備群の方、特定保健指導を受けていますか
特定保健指導は生活習慣を改善するチャンスです。
特定保健指導の実施率は宇都宮市国民健康保険、全国健康保険協会、健保組合・共済組合等の各加入者で伸びてきていますが、20%前後となっています。
メタボリックシンドロームに該当・予備群の10人に8人は生活習慣を改善するチャンスを逃しているかもしれません。この機会に生活習慣の改善に取り組んでみましょう。
労働災害
宇都宮労働基準監督署管内の労働災害状況
・労働災害の推移を見ると、平成30年度の死傷者数は500人を超えています。
・全産業における年齢別の労働災害発生状況では、60歳以上が26.7%と最も多くなっています。業種別に60歳以上の労働災害発生状況を見ると、小売業や飲食業で多い状況です。また、労働災害の型別では、50歳以上は転倒が最も高くなっています。
脳血管疾患および虚血性心疾患労災補償状況
・請求件数は、全国では増加傾向にあります。
・全国的に支給決定件数の多い業種(平成30年度)は、最も多いのは運輸業・郵便業であり、次いで宿泊業・飲食サービス業となっています。
精神障がい等の労災補償状況
・請求件数は全国、栃木県、宇都宮労働基準監督署管内で増加傾向です。
・全国的に支給決定件数が多い業種(平成30年度)は、最も多いのは製造業、次いで医療業と社会保険・社会福祉・介護事業となっています。
事業所における健康づくり
従業員の健康づくりへの取り組み
自分の健康は自分で守ることは大切ですが、仕事が多忙な現代社会では、事業所で従業員の健康づくりに取り組むところもあります。
事業所が取り組んでいる健康づくりについては、受動喫煙防止などのたばこ対策が61.9%で最も多く、次いでがん検診43.3%、健康相談36.4%となっています。
メンタルヘルスに取り組んでいる事業所は、23.2%となっています。
このページに関するお問い合わせ
宇都宮市保健所 健康増進課 企画グループ
電話番号:028-626-1128 ファクス:028-627-9244
住所:〒321-0974 宇都宮市竹林町972
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。