救急の現場で光る“女性の視点”。― 谷延有紗さんのワークライフバランスと挑戦

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページID1044358  更新日 令和8年2月26日

印刷 大きな文字で印刷

「救急救命士 × ワークライフバランス × 女性ならでは」

宇都宮市東消防署  消防士長 谷延 有紗 氏

インタビュー画像

プロフィール

H23年4月宇都宮市消防局採用
女性で初めての救急救命士として配属。その後、結婚、育児と仕事の両立を図りながら、現場での勤務を続け、令和7年4月、東消防署に初めて設置された日勤救急隊の隊長に就任

「宇都宮初の女性救急救命士」としての、これまでの道のり

― 救急救命士になるきっかけを教えてください。

〇 医療系の仕事への興味から

母の影響で、子どもの頃から医療系の仕事へ興味をもっていました。看護師という道もありましたが、家の近くに消防署があり、救急車にも興味があって、救急の資格を取得する道に進みました。就職にあたっては、自分の好きな街に貢献できればという思いで、宇都宮市の消防局に入局しました。

― 消防の仕事で苦労したことはありますか。

〇 宇都宮市消防局の中で初めての女性救急救命士

私は宇都宮市消防局で初めての現場での採用ということもあって、周囲からは期待というより、心配されていた記憶の方が強いです。訓練の時などさまざまな場面でいろいろと配慮していただきました。  
特に、出産、育児などのライフイベント時には、自分の中で仕事との両立、バランスをとることにとても苦労しましたが、休暇を取るときや、早退などをするときも周りの人が心よく送り出してくれて、サポートをしていただきながらうまくやってこれました。

“女性だからこそ”が強みになる。現場で体験したエピソード

― 救急の現場で女性の強みは何ですか。

〇 女性が働ける幅が広い

救急車と消防隊服の谷延さん

女性の強みとしては、現場で男性が躊躇してしまうような場所、例えば女性用のトイレや浴室なども、女性の自分は躊躇なく入って傷病者第一で動くことができます。
心電図を測るために女性の体に触れたりすることはもちろん、子どもや高齢者の方への接し方など、女性だからこその対応ができることも多いです。
自分自身、妊娠・出産などを経て、経験が増えた分、個々の女性の状況に応じた身体に関する事柄やメンタルなどに共感できることが増えてきたことも強みだと思っています。

― 具体的なエピソードがあればお聞かせください。

〇  女性特有の悩みへの共感

重症化しているケースではないのですが、過呼吸になってしまっている女性などは、子育てや家庭の悩みを抱えていたり、産後や更年期などにより心身のバランスを崩しているなどの要因があることが多く、ゆっくり話を聞きながら、共感することで落ち着いてくる経験はよくあります。

宇都宮で育て、働き、挑む。谷延有紗さんのワークライフバランスと家族に支えられたキャリア

― ワークライフバランスについてお聞かせください。

〇  家族に支えられながら仕事と両立 原動力は子どもたち

子どもが2人います。夫は協力的ですが、現在単身赴任中です。私が仕事などで子どもたちを見れないときは、近くに住む両親がサポートしてくれています。両親の時間を拘束してしまうところがあって申し訳ないと思いつつ、すごく助かっています。
現場で活躍する原動力となっているのは子どもたちです。2人とも男の子で、まだ小さいのですが、消防という職業は分かりやすい仕事ですし、子どもが大きくなった時に「お母さんは消防士だよ」と胸張って言ってもらえるのが夢です。

― 宇都宮への思いを聞かせてください。

〇  宇都宮への愛着と子育てしやすい環境

宇都宮は小さい頃からずっと住んでいるところなので、元々住みやすいことは知っていて愛着もあるのですが、特に子どもが出来てからは、子どもの遊べるところや緑がきれいなところも多く、まちも安全で子どもを育てるには良い環境だということを改めて実感しました。

― ロールモデルはいますか。

〇  自分がロールモデルに

今の宇都宮市消防局の中では、お子さんがいる女性職員は少ないので、女性のロールモデルをイメージするのは難しいのですが、消防で働く上でいろいろな現場活動に携わり、仕事の仕方などを教えてくれた男性の先輩方はロールモデルとしてたくさんいます。
今後は、若い世代の方にとって、私がロールモデルになれるよう頑張っていきたいと思います。
 

「挑戦すれば自信になる」消防の現場で働くということ。

― 次世代の皆さんへメッセージをお願いします。

〇  挑戦することで自信がつく

消防は「女性だから無理だろう」と言われることが多い職場ではありますが、挑戦してみれば自信がつきます。ですが、無理なことは無理せず、しっかりと伝えていけばいいと思います。周囲の人たちとお互い気をかけながらサポートし合ってやっていってほしいと思います。

― 今後の抱負をお聞かせください。

〇 出来る限り現場で

今後、救急の現場では、技術や速さだけでなく、傷病者やその家族への気遣い、配慮というものがますます重要になってくると思います。私はいろいろな人と関われる現場が好きです。身体が続く限り、現場で貢献できればと思っています。

職場の同僚の皆さんの声

日勤救急隊の隊員の皆さん(宗形消防士長、野澤消防副士長)から谷延さんの働きぶりをお聞きすることができました。

― 谷延さんの印象などをお聞かせください。

〇 女性の強みを活かして活躍

日勤救急隊は、現職の隊長と、ベテラン再任用の隊員3名の合計4名で構成されています。谷延さんはとても明るく、家庭との両立を図りながら、東消防署で初めての日勤救急隊の隊長として活躍しています。
傷病者が女性の場合、心電図を測るときなど隊長が対応してくれることはもちろん、家族への接し方などで女性ならではの配慮があり、大変助けられています。
体力的に大変な部分はあるかと思いますが、お互いの強みを活かし、サポートし合いながら隊として動けています。今後も消防で働く女性のモデルケースとして活躍してもらいたいです。

谷延さんとメンバー

このページに関するお問い合わせ

総合政策部 女性活躍推進課(市役所5階)
電話番号:028-632-2346 ファクス:028-632-5422
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。