宇都宮市行政改革懇談会意見書(平成10年12月24日)

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ページID1007854  更新日 令和6年3月8日

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宇都宮市行政改革懇談会意見書

平成10年12月24日
 宇都宮市長 増山道保 様
                       宇都宮市行政改革懇談会
                       会長 福嶋寿克
 宇都宮市第2次行政改革に係る意見書について
 本懇談会は、宇都宮市の新たな行政改革について、取り組みの指針となる宇都宮市第2次行政改革大綱素案を基に、その目標、取り組みの視点、取組事項等に関し、これまで4回にわたり意見の交換を重ねてまいりました。
 限られた時間の中で、十分に議論し尽くせなかった部分も若干ありますが、別紙のとおり行政改革に対する意見を取りまとめましたので、提出いたします。
 今後、宇都宮市第2次行政改革大綱の成案づくり及びその推進に当たっては、本意見書の趣旨を十分に反映され、 市民の信頼と期待に沿った真の地方自治の実現に向け、実効ある取り組みをなされるよう強く要望いたします。

総論に関する意見

基本的な考え方について

  • 行政改革においては、行政の内部合理化を進めることはもとより、民と官との役割分担や市民参画を基とした、仕事の進め方の変革に積極的に取り組むべきである。
  • 行政改革の推進に当たっては、「行政の説明責任」「公開の原則」「客観的な点検評価」「市民参加」を基本として実施されたい。
  • 行政改革は「痛み」を伴うものであることを覚悟する必要があり、施策の選択や予算編成、給与制度等において、前例踏襲主義を払拭しなければならない。
  • 行政運営には経営的視点が必要であり、職員にしても、単に予算を消化するという考えでなく、自分が執行に携わった予算がどのように市民生活の向上に役立ったのかという視点で考えるべきである。
  • 地方分権型構造への変換は、市自体が市域での中央集権を始めてしまう危険性も秘めている。各地域ごとの受け皿整備などを行い、各地域での住民主体の活動の促進等を図るべきである。
  • 民間経営体のリストラでは、全体を切り詰めるという作業が厳しく行われており、市の行政改革大綱でも、そうした姿勢を一層強く示すべきである。
  • 行政改革を実効あるものにするには、職員だけでなく、市民の意識改革を進めることも大切である。
  • 一般市民の感覚は、「市役所も経営体であるならば、税金が入らなければ給料も減ってしかるべき」というものではないか。自らの給料を減ずるといった覚悟を持って、行政改革を進めるべきである。
  • 行政改革での取組項目については、事業のスクラップばかりでなく、新たなビルド的施策も盛り込み、社会資本の基盤整備に重点的に配備するような考えを持つべきである。

進行管理について

  • チェック機関としては、客観性や牽制作用が機能するように、行政内部の組織(行政運営検討委員会)とするのではなく、懇談会等の第三者機関を設置すべきである。
  • 進行管理については、議会が一番の責務を担っており、体系的な取り組みによりチェックすることも必要である。
  • 市民参画の面から、市民の意見を聞く審議会等を設置するということも必要である。
  • 変化の激しい現代においては、進行管理とローリングを並行して行う必要がある。また、行政改革の実施計画やその成果について、インターネット等の媒体を活用し、市民への説明機会を拡充するとともに、市民からの意見を積極的に募集すべきである。

市民と行政の新たな関係づくりについて

市民参画の促進

  • 各種計画の策定に際しては、事後の権利調整を円滑に進めるためにも、市民の権利を制限するような施策はもとより、各種施策の方向性の決定段階等からの市民参加など、市政運営への実体的な参画システムを確立する必要がある。
  • 広聴については、特定の団体代表からの意見ばかりでなく、性別や年齢などのバランスを図った聴取者を、出来る限り無作為に抽出する努力が必要である。また、世論調査による市民ニーズの客観的把握データを重要視すべきである。
  • 市民の意見や要望を政策形成過程の段階で反映させるシステム、また、それをフィードバックする仕組みを構築する必要がある。
  • 行政オンブズマン制度は、重点的に取り組むべきである。
  • 行政自らが市民の中へ入り、市民の生の声を聞き取るリサーチ能力の向上が必要であり、そのためには、「待ちの姿勢から、自らが必要な方のところへ出向いていく」という姿勢が最も大切である。
  • 災害発生時に即応するためのボランティアが常駐できる場所など、ボランティアの活動拠点の整備や、活動資金の援助等の支援策に、積極的に取り組むことが必要である。
  • ボランティア活動には「子ども110番」など多様な市民参加の方法があり、ボランティア意識の高揚にも役立っている。コミュニティの中でボランティアは大切な人間関係の姿であり、行政としても、積極的、継続的に意識啓発や教育活動を強化することが必要である。
  • ボランティア活動とコミュニティ活動とが、お互いの機能を補完するような仕組みづくりが必要である。
  • 公民館の利用については、教育関係目的だけでなく、地域コミュニティ活動についても、料金面等での 配慮をすべきである。
  • 市民活動の支援策として進める市民活動サポートセンターについては、新たな組織や建物の設置ばかりではなく、施策や事業面での機能的支援の充実を図るべきである。
  • 自主防災会と消防団との役割分担の明確化や、自主防災会の今後の拡充計画等を示す必要がある。
  • 各種愛護会については、活動内容や必要性について十分検討すべきである。
  • 消防団の負担金について、基準を明確化する必要がある。

開かれた市政の推進

  • 外部監査制度の導入に際しては、包括外部監査に加え、個別外部監査を是非とも実施すべきである。
  • 中核市移行後の、保健所など事務量の増加や県補助金の減少などによる財政の厳しい状況、また景気低迷の経済情勢を含めた今後の財政予測を積極的に市民へ公表し、行政改革に対するより広い理解を得ることが必要である。
  • ホームページ掲載記事へのアクセス件数が把握できるようシステムを研究するなど、情報提供に当たっては客観的データの把握にも努めるべきである。

時代に即応した市民サービスの推進

  • 窓口事務の改善や申請負担の軽減など、中核市に移行したことによる市民サービスの向上が実感できるような取り組みが必要である。
  • 時差出勤等による窓口開設時間の延長など、市民サービスの向上策を具体的に検討すべきである。

行政の自己改革について

事務・事業の見直し

  • 施策の選択に当たっては、市民の要望といえども、際限なく実行するのではなく、客観的な基準により選択すべきである。
  • 行政のスリム化が、自治会等市民団体へのしわ寄せとなるようなことがないよう、市民と行政の適正な役割分担の明確化が必要である。
  • 市の業務を外部に任せる際には、民間委託すべきものと自治会等の市民活動の協力に委ねるものとに明確に区分するための基準を明らかにしていく必要がある。
  • 住民による公民館の自主的運営など、公共施設の管理運営を、地域住民に任せる方策を推進すべきである。
  • 民間委託の推進に当たっては、分野の選択や具体的方策について明確な将来像を描き、削減された人件費の活用先など、その実施の成果についても外部評価を導入し、市民に説明すべきである。
  • 第1次行政改革の個別課題も含め、今後の行革取組課題については、目標管理手法等により、定性的効果と定量的効果を区別し、シビアに評価する必要性がある。
  • 行政評価制度では、事前評価と事後評価について明確な基準を持つことが大切である。
  • 行政評価制度の構築に当たっては、専門家を含めた計量的手法による取り組みを進めるべきである。
  • 既存の事務事業の統合や廃止などの見直しにおいて、「時のアセスメント」のような仕組みを導入すべきである。
  • 地域の情報化は、双方向の情報流通を進める上でも非常に重要であり、インフラ整備を推進すべきである。
  • 外郭団体職員の経営感覚等の意識醸成を行うなど、その活性化を図るべきである。
  • 外郭団体で働く市OB自身が行政改革の意識をしっかりと持ち、外郭団体職員の模範となることが必要である。
  • 老人クラブの入会者が減少し活動を維持できない状況にある。組織を活性化するための市の支援策が必要である。
  • 中核市として、環境問題に対する事務や権限が増えたのだから、具体的方策により積極的に取り組むべきである。
  • 交通問題が非常に重要となっている。経費節減により浮いた資金でコミュニティバスを購入するなどして、新しい交通システムの骨格を作っていくなど、積極的なチャレンジの姿勢を見せるべきである。
  • 老人福祉センターの利用料金の無料化の年齢(現行60歳)を65歳以上に引き上げ、併せて地元高齢者の利用促進を図るなど改善すべきである。
  • 各施設の入り口に車椅子の整備を進めるなど、福祉への取り組みを充実すべきである。
  • いじめなどの子供たちを取り巻く環境が悪化している。福祉や教育、環境問題は大変重要であり、総合的な施策に取り組む必要がある。

組織管理・人事管理の見直し

  • 組織管理について、外部委託による部・課・係数や組織階層の削減効果を、年次ごとに明確に示す必要がある。
  • 今後の福祉問題等、高度専門的な課題への対応等に当たっては、スペシャリストとしての職員に対し、能力に見合った給与等の処遇を進める、という発想を持つ必要がある。
  • 嘱託員、臨時職員については、適正な活用を図られたい。
  • 保健婦など、専門知識を持った職員をもっと有効に活用すべきである。併せて一定期間、嘱託員等のスペシャリストを活用することも必要である。
  • 経済界では、長期雇用型の中核部分の人員と専門職型人員を将来的に分ける形で人事評価を行う傾向にある。市でも、人事評価と雇用形態をリンクさせるような考えを持つべきである。
  • 一人の職員が一つの職務のみ執行するのではなく、複数の職務を執行する職員を育成していくなど、体系的な人事制度を考えることが必要である。
  • 人事評価に当たっては、減点主義ではなく、加点主義を徹底すべきである。職務の実績やチャレンジ精神を評価する制度を確立し、給与制度とリンクさせるべきである。
  • 人事評価システムの再構築や給与システム、昇任昇格システムの改革等、制度の的確な運用を行い、市民の立場に立った職員を育成するよう期待する。
  • 人材の育成に関連して、民間人を主要な幹部あるいはスペシャリストとして登用する制度を創設するなど、発想の転換を図るべきである。
  • 意欲と意識の向上を図るためにも、正規職員と嘱託員や臨時職員の業務分担を明確にすべきである。
  • 年齢が若くとも能力的に優秀な職員を幹部に登用することも必要である。
  • 人事異動での担当職員の交代により業務執行に差異や支障が生じないよう、配慮すべきである。

健全な行財政運営の確保

  • 増加している税の未納者の存在は、納税者の不公平感を増大させている。市民の納税意識の高揚とともに、職員の徴税能力の改善向上を図ることが大切である。
  • 前年度の予算枠を前提とした前例踏襲主義の予算編成や、年度内での予算消化を最優先とせず、必要性や緊急性に基づいた予算執行を徹底すべきである。
  • 部分的なコスト管理ではなく、事業全体としてのコスト管理を強化し、トータルとしてのコストを減らすべきである。
  • 人事院勧告については、他都市では実施凍結等の努力をしている。市でもこうした取り組みを進め、市民に姿勢を示すべきである。
  • 会計制度について、民間の企業会計のように、施策の実施による資産の変化等を的確に把握し、評価するようなことも考えるべきである。
  • 使用料は、その金額の多寡だけでなく、施設の利便性や待ち時間の長短等、その使用料に見合うサービスが提供されているかを問題とすべきである。
  • 手数料は、受益者負担や原価主義について、「受益者負担の適正化」の観点から、市民に説明責任を果たしていくべきである。

職員の意識改革と職場の活性化

  • 意識改革は、行革を進める上で最も基本的なことと認識すべきであり、予算編成に際し、前年度の予算枠を守るという発想や、義務的経費の上昇が当然というような従来の前例踏襲的な意識を、職員一人ひとりが改めるべきである。
  • 窓口サービスに携わる個々の職員も含め、職員が住民の要望を積極的に聴く姿勢を持つべきである。
  • 窓口職員は市役所の顔であり、窓口で受ける印象が市の印象を決定付けている。新採用職員に対して民間企業で研修を行うなど、接遇研修を充実すべきである。

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