たばこと健康
たばこについて
たばこに含まれる有害物質
たばこの煙の中には、約4000種類の化学物質があり、その中にはヒ素やダイオキシンなど約200種類の有害物質、約60種類の発がん性物質が含まれています。その中でも、代表的な有害物質は次の3つです。
ニコチン
依存性を引き起こす。
血管収縮作用により血液の流れを悪くする。
胃酸を多く出させる作用により、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を引き起こす。
タール
約40種類の発がん性物質が含まれ、肺がんをはじめとする多くのがんを引き起こす。
一酸化炭素
血管を傷つけ動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす。
身体を酸欠状態にするため、スタミナ(持久力)や作業能率が低下する。
たばこがなかなかやめられない理由
たばこを吸うと、ニコチンが肺から数秒で脳に達し、脳内のニコチン受容体に結合します。すると、快感を生じさせる物質(ドーパミン)が放出され、「気持ちよい」と感じます。しかし、時間が経つと、体内のニコチンが減ってきて「イライラ」などの禁断症状が出てきます。それを避けるために、またニコチンを求めてたばこを吸ってしまうのです。そして、常にニコチンを欲しがり、ニコチンなしではいられなくなります。
たばこによる健康影響について
喫煙は、広く知られているがん以外にも、脳卒中、心筋梗塞、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病及び歯周病など、様々な病気を引き起こす大きな原因です。
たばこが原因として占める割合(男性)
がん全体の4割がたばこが原因としていることが分かっている。
がんの部位別にみた割合
- 喉頭がん 73.4%
- 肺がん 69.2%
- 食道がん 60.8%
- 口腔・咽頭がん 52.0%
がん以外の疾患の割合
- 虚血性心疾患 44.1%
- COPD(慢性閉塞性肺疾患) 60.3%
- 胃潰瘍 25.2% 厚生労働省「禁煙支援マニュアル(第二版)」より
循環器の病気
動脈硬化、高血圧、脳卒中、心筋梗塞など
呼吸器の病気
気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など
胃腸の病気
胃潰瘍、十二指腸潰瘍
そのほか
糖尿病、歯周病など
禁煙したい人を応援します
禁煙に関する各種サポートについて
たばこに含まれる「ニコチン」は依存性が高く、自力で禁煙するのはなかなか難しいものです。
そのようなときには、ひとりで悩まず、各種サポートを利用しましょう。
ご存知ですか 身近な薬局での禁煙相談
うつのみや禁煙応援薬局とは
宇都宮市薬剤師会が認定し、禁煙に関する相談など禁煙に関する支援を行う薬局です。
相談は、専門の研修を受けた薬剤師がお受けします。
相談内容
「禁煙したいけど、どのように取り組んだらよいのかわからない」
「禁煙を始めたけれど、吸いたくて仕方ない」
「禁煙治療に関する薬や副作用について知りたい」など、禁煙に関する相談に応じます。
また、どのような禁煙方法があるのか、禁煙に係る費用はどの程度なのか、禁煙に関する説明や支援を行います。
相談費用
無料(ただし、禁煙補助剤を購入される場合には、実費負担が生じますのでご了承ください。)
禁煙相談ができる薬局
「うつのみや禁煙応援薬局」をご覧ください。
相談可能な時間等、詳細については事前に各薬局にご確認ください。

「うつのみや禁煙応援薬局」には、このポスターが掲示されています。
ご存知ですか 医療機関での禁煙治療(禁煙外来)について
医療機関における禁煙治療(禁煙外来)について
下記の条件を満たすと、医療機関での禁煙治療に健康保険が適用されます。
禁煙外来では、専門の医師のアドバイスとあわせて禁煙補助薬が処方されるので禁煙の成功率が高まります。
たばこをやめたいと思っている方、専門の医師や医療スタッフの支援を受けて禁煙にチャレンジしてみませんか。
保険適用になる条件(利用される人の条件)
以下の項目1から5のすべての要件を満たしている人です。
- 直ちに禁煙しようと考えていること
- ニコチン依存度スクリーニングテストでニコチン依存症と診断されていること
- 35歳以上の人は、ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上の人(35歳未満の人は要件3は不要)
- 「禁煙治療のための標準的な手順書」に沿った禁煙治療プログラムについて説明を受け、治療を受けることを文書により同意した人
- 過去に健康保険等で禁煙治療を受けたことがある場合、前回の治療の初回診察日から1年を経過していること
保険が適用される医療機関
「宇都宮市内で禁煙治療に保険が使える医療機関」をご覧ください。
治療費用や予約の方法等、詳細については事前に各医療機関にご確認ください。
その他
別添の一覧にない医療機関においても、自由診療(自費)による禁煙治療を実施しているところがあります。
詳しくは、医療機関にご確認ください。
受動喫煙とは
受動喫煙とは、自らの意思とは関係なく、周囲のたばこの煙を吸いこむことをいいます。
たばこから立ちのぼる煙やたばこを吸う人が吐き出した煙には、多くの有害物質が含まれているため、吸っている本人だけではなく、周囲の人にも影響があります。特に、乳幼児は自分の意思では受動喫煙を避けることが難しいため、家族・社会全体の協力が必要です。
受動喫煙による健康への影響
- 成人
肺がん、虚血性心疾患(例 心筋梗塞、狭心症)など - 子ども
中耳炎、気管支炎、肺炎など - 胎児
低出生体重児、早産、乳幼児突然死症候群など
(参考)禁煙支援マニュアル 第二版
5月31日は「世界禁煙デー(World No Tobacco Day・ワールド ノー タバコ デイ)」です
5月31日から6月6日は禁煙週間です
この機会に、たばこと健康について考えてみましょう。
- 世界保健機関(WHO)は、5月31日を「世界禁煙デー」と定め、たばこのない社会を目指すために、喫煙を控え、たばこと健康問題の認識を深め、実践するよう呼びかける世界行動の日としています。
- 厚生労働省は、世界禁煙デーからの1週間を「禁煙週間」としています。
知っておきたいたばこのこと~考えよう将来の自分のために~
小・中学生向けリーフレットをご活用ください
生徒や保護者の皆様にお読みいただけるよう、小学校5・6年生から中学生までご活用いただけるパンフレットを作成しました。
ご家庭や学校でご活用ください。
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このページに関するお問い合わせ
宇都宮市保健所 健康増進課
電話番号:028-626-1126
住所:〒321-0974 宇都宮市竹林町972
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。