ウエルシュ菌食中毒
ウエルシュ菌の特徴
ウエルシュ菌は、健康な人や動物の腸管内、土壌、下水など自然界に広く分布しており、酸素の少ないところで増殖する性質(嫌気性)があります。この菌は耐熱性の芽胞を形成するため、高温でも死滅せず、生き残ります。このため食品を大鍋などで大量に加熱調理すると、他の菌が死滅しても、この菌の耐熱性の芽胞は生き残ります。
また、食品の中心部は酸素ない嫌気性のウエルシュ菌にとって好ましい状態になり、食品の温度が発育に適した温度まで下がってくると発芽し、急速に増え始めます。これが食品とともに体内に入り、人の腸内で芽胞を形成する際にエンテロトキシンを作り、この毒によって下痢などの症状が起きます。
一度に大量に調理した給食などで発生することが多いことから「給食病」とも呼ばれています。
調理の際の加熱・再加熱不十分、保存時の品温管理不徹底、冷却方法不備等が原因となることが多いです。
主な原因物質
煮物類、カレー、シチュー、スープ類など大量に調理したもの
主な症状
腹痛、下痢など
潜伏期間
平均12時間前後
(注) 潜伏期間:菌が付着している食品を食べてから発症するまでの時間のこと
予防のポイント
- 一度に大量に加熱調理せず、作り置きを避け、調理後はなるべく早く食べましょう。
- 大量の食品(煮物など)を前日に調理したり、長時間保管することをさけましょう。
- 調理後、早めに食べる。保管は小分けするなどして速やかに温度を下げましょう。(大量調理した食品は室温で放置せず、冷却、小分けして保管する)
- 調理の際は、十分に加熱する。保管品を再加熱する際にも十分加熱する。
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