有毒植物
皆様の身の回りにも有毒植物がありますが意外と知られていません。有毒植物をいくつか紹介します。
有毒植物(野外編)
トリカブト
(別名:ウズ、カブトバナ、カブトギク)
自生地 日本全土、山中のやや湿った樹木の下
毒の部位 全部(根、茎、葉、花、種子など)、とくに根に強い毒がある
症状 しびれ、嘔吐、下痢、不整脈、呼吸困難、麻痺
間違えやすい植物 ニリンソウ、モミジガサ(シドキ)
ヒガンバナ
(別名:マンジュシャゲ、シビトバナ、シタマガリ、ハコボレ)
自生地 日当たりのよい山麓、田んぼのあぜ等
毒の部位 全部、とくに根に強い毒がある
症状 嘔吐、下痢、中枢神経の麻痺
間違えやすい植物 ノビル
バイケイソウ、コバイケイソウ
自生地 高山の湿地等
毒の部位 全草
症状 吐気、嘔吐、腹痛、手足唇の痺など
間違えやすい植物 オオバギボウシ、ギョウジャニンニク
ハシリドコロ
自生地 樹陰の湿地等
毒の部位 全草
症状 瞳孔散大、脱力感、歩行困難、幻覚など
間違えやすい植物 フキノトウ
ドクゼリ
(別名:オオゼリ、イヌゼリ)
自生地 沼や小川などの水辺
毒の部位 全部、春は根に毒成分が多い
症状 大量の嘔吐、下痢、瞳孔散大、激しい痙攣
間違えやすい植物 セリ
有毒植物(家庭編)
チョウセンアサガオ
(別名:マンダラゲ、ナンバンアサガオ、トウナスビ、バラモンソウ)
(注意) 近年、たいへん人気のあるエンゼルストランペットも、チョウセンアサガオの仲間で同じような毒をもつので、取り扱いに注意が必要です。
自生地 荒地、1年草で、ラッパの様な形の花が咲きます。観賞用として一般流通しています。花の色は白、黄、オレンジなどです。
- 毒の部位 全部、とくに根、種子に強い毒がある
- 症状 興奮、幻覚、のどの渇き、瞳孔散大
- 間違えやすい植物 ゴマ、ゴボウ
ジャガイモ
ジャガイモの新芽や日光にあたって表面が緑色になったところには、ソラニンという毒が多く含まれています。「発芽したばかりだから大丈夫!!」とか「少ししか変色していないから大丈夫!!」といった過信は禁物です。発芽していたり緑色に変色したものをそのまま食べてしまうと、嘔吐、腹痛、めまいといった症状がでます。
福寿草(フクジュソウ)
早春に芽を出し、鮮黄色の花をつける福寿草は、縁起の良い花としてお正月に飾られます。そんな福寿草にも毒があります。とくに新芽は、フキノトウと間違えやすく、食べて死亡した例も報告されています。症状は、嘔吐、呼吸困難、心臓麻痺などです。
ポインセチア
冬の定番の花、ポインセチアは、緑と赤の色合いが大変きれいな花です。この花の茎などからにじみ出る白い液には注意が必要です。この白い液には、フォルボールという毒成分が含まれており、皮膚炎や下痢、嘔吐、目につくと結膜炎の原因になります。
スズラン
春の穏やかな日にどこから漂ってくるスズランの香りは、こころに安らぎを与えてくれます。ところがスズランの毒は猛毒で、花にも毒が含まれます。新芽をギョウジャニンニクと間違えて食べた例があります。食べると、嘔吐、頭痛、視覚障害、血圧低下などの症状があらわれます。
スイセン
観賞用としてごく一般的に栽培されていますが、これにはかなり強い毒成分が含まれています。葉がニラと似ているため、誤って食べて死亡した例が報告されています。花瓶挿しにした場合、残った水も危険です。症状は、嘔吐、胃腸炎、神経麻痺、血圧低下、心不全などがあらわれます。
アジサイ
一般の家庭でも生け垣等として栽培されることの多い植物ですが、葉や花を食べると食中毒症状を引き起こします。飲食店で料理の飾りに添えられたアジサイの葉を間違って食べ、食中毒となった例があります。
予防のポイント
- 食べられるか分からないものは絶対食べないようにしましょう。
- 種子、新芽、葉や根だけでは、植物の種類はわからない。図鑑等の写真の素人による同定・判断は絶対にしないようにしましょう。
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