キノコによる食中毒に注意しましょう
例年、夏の終わりから秋にかけて、全国で有毒な野生キノコを食用のキノコと誤認して採取、喫食したことによる食中毒事例が相次いで報告されています。
令和2年度は有毒なキノコの誤食による食中毒が全国で28例報告されており、その内1例では死亡事例でした。
キノコによる食中毒は、ほとんどが家庭で発生しています。次の予防のポイントを守りましょう。
予防のポイント
食用のキノコと確実に判断できないキノコは、絶対に「採らない、食べない、売らない、人にあげない、もらわない」ことを徹底しましょう。
外見でキノコに毒があるかどうかを見分けることは困難です。安全に食べられるかどうか不確かなものは食べないようにしましょう。また、他の人からもらったものに有毒なキノコが混じっていて食中毒になった例もあります。食用かどうか不確かなものは人にあげない、人からもらったものも不安なときは食べないようにしましょう。
有毒キノコ例
特に、次の5種類の有毒キノコは要注意です。
ツキヨタケ
夏から秋に、ぶな林やかえで林の枯れ木に重なるように発生(群生)し、シイタケ、ムキタケ、ヒラタケなどに似ている。嘔吐、下痢、腹痛などの症状を呈する。
形態
かさ: 8から25センチ 半円形で紫褐色から暗褐色
ひだ: 白色で、暗闇で青白く発光
柄: 太く、短く、かさの横につき、黒色のしみあり。
カキシメジ
秋に、林内の地上から発生(単生~群生)する地味なきのこで、古くなるとひだが赤褐色のしみができるのが特徴で、クリフウセンタケ、マツタケモドキ、チャナメツムタケと似ている。嘔吐、下痢、腹痛などの症状を呈する。
形態
かさ: 3から8センチ 表面はぬれると粘性があり、赤褐色から茶褐色
ひだ: 白色で、後に赤褐色のしみを生じる。
柄: かさの色より淡い赤褐色。上部は白色。
クサウラベニタケ
夏から秋に、こなら、くぬぎなど広葉樹林などに発生(群生)し、ウラベニホテイシメジと似ている。嘔吐、下痢、腹痛などの症状を呈する。
形態
かさ: 3から8センチ 灰褐色からねずみ色
ひだ: 白色で、後でピンク色。
柄: 5から10センチ 白色中空
ニガクリタケ(死亡例あり)
一年中、広葉樹林等の朽木、切り株等から発生(群生)する苦味のある黄色いきのこでクリタケと似ている。嘔吐、下痢、痙攣など、死亡することもある。
形態
かさ: 1から5センチ 淡黄色から鮮黄色
ひだ: 黄色~橙黄色
柄: 2から12センチ かさとほぼ同一色。
シロタマゴテングタケ(死亡例あり)、ドクツルタケ
夏から秋に、林内の地上から発生(単生)する全体が白色のきのこでつばとつぼがある。猛毒きのこで、シロオオハラタケ、シロマツタケモドキと似ている。嘔吐、腹痛、下痢、肝臓・腎臓機能障害など、死亡することもある。
形態
かさ: 5から10センチ 白色
ひだ: 白色で、柄に離生
柄: 6から10センチ 白色つく。上部につば、根元は袋状
毒キノコにまつわる危険な俗説
毒きのこの判別法に関する俗説は古くから色々あります。しかし、俗説を信じてきのこの種類を良く確認しないで食べ、食中毒を引き起こしたケースもあります。次にいくつかの俗説を例示します。
- 縦にさけるきのこは食べられる。
- なすと一緒に煮れば毒がなくなる。
- 塩漬けにすると毒がぬける。
- 臭いが良ければ食べられる。
- 毒きのこは鮮やかで、食べられるきのこは地味である。
- きのこの煮汁に銀のスプーンをつけて黒くならなければ食べられる。
- 虫が食べているきのこは食べられる。
- 干して乾燥すれば食べられる。
- 傘の裏がスポンジ状のきのこは食べられる。
これらは全て俗説です。
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