変異型クロイツフェルト・ヤコブ病について

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ページID1004542  更新日 令和7年12月12日

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この疾患は、通常の生活で、人から人へは感染するものではないので、二次感染を心配する必要はありません。

変異型クロイツフェルト・ヤコブ病に関するQ&A

Q1:クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)とはどのような病気ですか?

A:神経難病のひとつで、抑うつ、不安などの精神症状で始まり、進行性認知症、運動失調等を呈し、発症から1年~2年で全身衰弱・呼吸不全・肺炎などで死亡します。
 原因は、感染性を有する異常プリオン蛋白と考えられ、他の病型を含めて「プリオン病」と総称されます。
 CJDは世界中に広く分布しており、日本では人口100万人に年間1人前後の率で発症(こうした、原因不明で発症するものを孤発性CJDといい、平成17年に国内で初めて認定された、vCJD(変異型CJD)とは異なるものです。)するといわれています。プリオン病の約8割を占める、原因が不明である孤発性CJDの発症年齢は平均68歳で、男女差はありません。
 CJDは1997年に厚生労働省特定疾患治療研究事業の神経難病疾患として加えられており、診断のための基準が設けられています。(詳細は難病情報センターホームページhttp://www.nanbyou.or.jp/sikkan/105.htm 「クロイツフェルト・ヤコブ病診療マニュアル」参照)

Q2:プリオンとはどんなものですか?

A:プリオンとは、ヒトでは第20番染色体に存在するプリオン遺伝子が産生するプリオン蛋白が異常化したもので、“感染性を持つタンパク粒子”という意味の言葉です。
 プリオン遺伝子は、哺乳動物から酵母に至るまで見いだされており、正常なプリオン蛋白は病気を起こすとは考えられていません。

Q3:変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)とはどのような病気ですか?

A:プリオン病の中でも獲得性プリオン病のひとつで、牛の海綿状脳症(BSE)との関係が指摘されているものです。英国をはじめとするヨーロッパ諸国を中心に208例(平成20年7月現在)が報告されています。

Q4:これまでどのような国で報告されていますか?

A:1996年に英国において初めてvCJDの患者が報告されて以降、BSE感染牛が多く発生したヨーロッパ諸国を中心に208例(平成20年7月現在)が報告されています。その内イギリスが167例、フランスが23例となっており、ヨーロッパ以外のアメリカ、カナダで発生したほとんどの症例については、英国の滞在歴があることがわかっています。

Q5:日本で今後vCJDにかかるリスクはどれくらいですか?

A:我が国におけるvCJDリスクを評価するには、(1)どれほどのBSEプリオンが食物連鎖に入り、牛と人との間の種間バリアを越えて、どれだけの人に対してvCJDリスクを与えるのかについて、BSEプリオンが人に摂取されるまでのそれぞれの段階でのリスクを評価し、それらのリスクを基に一連の流れを通して最終的なリスクを評価する方法と、(2)疫学的な手法として、英国の研究者が、vCJD感染者数はBSE発生頭数に相関する等の仮定のもと、過去のBSE感染牛発生頭数と現時点までに発生したvCJD患者数等の疫学的情報を用いて将来発生するvCJD患者数を予測する考え方を利用する方法が考えられます。
 (2)の方法を用いて計算した場合、全頭検査以前のBSEプリオン摂取による我が国全人口(1億2000万人)におけるvCJD患者の発生数は0.1人~0.9人と予測されています。(「日本における牛海綿状脳症(BSE)対策について 中間とりまとめ 平成16年9月 食品安全委員会」より抜粋)

Q6:日本では、どのような食品安全対策がとられていますか?

A:2001年9月、我が国において初めてBSEにり患した牛が発見されたことから、同年10月18日より、食肉処理時の牛の特定危険部位すなわち頭部(舌及び頬肉を除く)、脊髄、回腸遠位部等の焼却処分等を義務化し、BSE検査を全国一斉に開始するなどの安全対策を講じています。
 なお、現在、欧州連合諸国では、安全な牛肉の流通に必要なBSE対策として、と畜場において、特定危険部位の除去のほか、一定月齢以上の牛のBSEスクリーニング検査などを実施しています。

詳しくは、下記のページをご覧ください。

このページに関するお問い合わせ

宇都宮市保健所 保健予防課 感染症予防グループ
電話番号:028-626-1115
住所:〒321-0974 宇都宮市竹林町972
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