レジオネラ症に注意しましょう
レジオネラ症とは
レジオネラ症は、Legionella pneumophila(レジオネラ ニューモフィラ)を代表とするレジオネラ属菌による細菌感染症です。一過性のポンティアック熱型と、肺炎や多臓器不全などを起こす肺炎型の2つのタイプに分かれます。肺炎型では、早期に適切な治療を行わないと、死亡する例も多く注意が必要です。
国内での発生数は年々増加傾向にあり、2018年には2,141件の患者発生の報告がありました。
季節を問わず患者発生はありますが、特に7月は多くの患者が発生しています。
レジオネラ属菌はどこにいるの
レジオネラ属菌は、土壌などの自然環境に広く生息していますが、循環式の浴槽、給湯設備や空調設備の冷却塔などの人工環境で、衛生管理が徹底されていない場合に、バイオフィルム(いわゆるヌメリ)の中で増殖することがあります。
どのように感染しますか
レジオネラ属菌に汚染されたエアロゾル(細かい水滴)や塵埃を吸入することで感染します。ヒトからヒトへ感染することはありません。
これまでに市内でのレジオネラ症の集団感染はありませんが、隣県では温泉施設や入浴施設が感染源となる集団感染事例も報告されています。こういった事例は全国でも報告されており、死亡例も出ています。
どんな症状がでますか
2日から10日の潜伏期間の後、全身倦怠感、発熱、頭痛、咳、呼吸困難、筋肉痛などの症状があり、特に免疫機能が低い方では肺炎を発症しやすく、重症化し死亡することもあります。
レジオネラ症は急激に症状が悪化することが多い感染症です。上記のような症状がある場合には速やかに医療機関を受診しましょう。
家庭での予防方法
- 風呂
- 24時間循環式風呂を使用する場合は、取扱説明書をよく読み、ろ過器の衛生管理を行い、浴槽水も定期的に交換しましょう。ジャグジーなどの気泡発生装置は感染のリスクが高いので使用時には十分注意してください。
- 加湿器
- 超音波加湿器では、水温がレジオネラ属菌を殺菌できる温度にはならないことが多いので、こまめに水を交換し、容器の洗浄をしましょう。
- その他にも
- 園芸用の培養土や塵埃からの感染事例もあります。土いじりや農作業、高圧洗浄などの作業の際にはマスクを着用しましょう。
関連情報
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