市長就任記者会見令和6年11月
(注意)このページは、市長就任記者会見のもようを広報広聴課がまとめたものです。
日時・会場
令和6年11月22日(金曜日)午前11時から
宇都宮市役所・3階特別会議室
発表事項
庁議等案件
この度の市長選挙におきましては、多くの市民の皆様方から温かい御支援をいただきまして、ありがとうございました。
今回の結果につきましては、私のまちづくりのビジョンを丁寧に説明してきたことで多くの方々に御賛同をいただくとともに、これまでの様々な経験により培ってきた「判断力」と、現場の状況に柔軟に対応したスピーディな「決断力」、決して諦めない信念を持った「実行力」をこれまで以上に 発揮することに期待をいただいた結果であると受け止めており、改めて、身の引き締まる思いであります。本市を取り巻く社会経済環境は、少子超高齢社会の進行や長引く物価高騰、自然災害の増加や激甚化など、大きく変化しており、特に本格化する人口減少は待ったなしの状況であり、こうした山積する課題に正面から向き合い、市政を運営していくことが必要不可欠であると認識しております。このような、先行きが不透明で将来の予測が困難な時代におきましても、子どもから高齢者まで、誰もが豊かで便利に安心して暮らすことができ、夢や希望がかなうまち「スーパースマートシティ」を実現し、全国の中の「宇都宮」、世界の中の「宇都宮」として存在感を持つという高い理想を形にしてまいります。
今回,6期目の公約として、「スーパースマートシティ」の実現に向けた施策を掲げました。まず、市民の皆様の「安全・安心の確保」に最優先で取り組んでまいります。また、長引く物価高騰などによる市民生活や事業活動への影響を最小限に抑えるとともに、自然災害が増加・激甚化する中、その備えを強化する取組を 更に強化してまいります。
2つ目は、これからのまちづくりを担う「人」づくりです。まず、将来を担う宮っこがのびのび、すくすくと育つことができるよう、天候に左右されない「遊び」と「学び」の環境を充実してまいります。また、結婚から妊娠、出産、子育てまでの希望をかなえる支援を今まで以上に充実させるとともに、子育て世帯の負担軽減にこれまで以上に取り組んでまいります。さらに、将来を担う若者が、自己実現に向けて新たな一歩を踏み出せるよう、若者同士が交流を深め、主体的に活動できる環境を充実してまいります。
3つ目は、絆を深め、共に支え合う「地域共生社会」の実現です。高齢者が便利に生活できる環境づくりや障がい者が「親なき後」も安心して暮らせるよう、サポートの強化を図るとともに、女性が今まで以上に活躍できる社会を実現できるよう、育休の積極的な取得や多様な働き方の推進など、働きやすく、職場復帰しやすい環境づくりに向けて市内企業を支援し、女性活躍を推進してまいります。
4つ目は、人・モノ・情報が行き交う「地域経済循環社会」の実現です。商工・農業振興に取り組むことで、地域産業の活性化や雇用の創出、持続可能で力強い「農業王国うつのみや」を実現するとともに、プロスポーツチームの活動環境整備や新たな世界大会の開催などにより、活気や賑わいを創出してまいります。
5つ目は、二酸化炭素排出量を実質ゼロとする「脱炭素社会」の実現です。「ゼロカーボンシティ」の実現に向け、公共交通の利用促進やバス・タクシーなどのEV化を進め、「ゼロカーボンムーブ」を更に推進するとともに、「脱炭素先行地域」を中心として、再生可能エネルギーの供給と利用の拡大に向けた取組を着実に進めてまいります。
6つ目は、まちづくりの基盤である「NCC」の形成です。地域拠点での 生活利便施設の立地誘導を更に促進し、利便性を高め、生活の質の向上を図ってまいります。また、都心部におきましては、JR宇都宮駅西口周辺の再整備や大通り沿線で官民一体となった開発を進めるとともに、中心市街地の昼間の賑わいづくりなどにより、拠点性の更なる向上を図ってまいります。そして、駅西側のライトラインは2030年運行開始を目指すとともに、これを基軸とした階層性のある公共交通ネットワークを築き上げてまいります。
最後は、デジタル技術の活用です。こうした「スーパースマートシティ」を構成する「地域共生」「地域経済循環」「脱炭素」の3つの社会や「NCC」の構築を更に加速させるため、産業・経済の活性化や行政サービスの更なる充実などに、デジタル技術を最大限活用してまいります。また、デジタルに不慣れな方でも、その恩恵が受けられるようデジタルデバイド対策を強化し、市民の誰もがデジタルを安心して利用できる環境づくりに取り組んでまいります。
最後になりますが、これからの4年間におきまして、「スーパースマートシティ」の実現に、これまで培った多くの経験と市民の皆様とのつながりを糧に、慢心することなく、初志貫徹で取り組み、今を生きる市民のため、未来を生きる世代のため、誰もが幸せに暮らすことができるまちの実現に全力を尽くしてまいりますので、今後とも、市民の皆様のなお一層の御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
質疑事項
記者 宇都宮パルコ跡をスポーツ用品店大手のゼビオが取得する意向であることが分かったが、空きビルであったパルコに後継テナントが決まりそうなことについて、市としての受け止めと、今後どのような支援をしていくのか伺う。
市長 長年の懸案であったパルコ跡について、様々な方と協議が続くものの、なかなか決定できない状況でしたが、今回は良い状況であると報告を受けています。ゼビオが取得され、街の中心市街地のシンボル的な存在であったパルコ跡が蘇って、市の発展に寄与していただくことを心から願っています。そのためには、「立地適正化計画」の中にある補助制度や様々な仕組みを、市として説明・提供し、ゼビオの取得が決まった場合には、進出しやすい環境と、中心的な街なかの活性化に役立っていただけるような支援を考えてまいりたいと思います。
記者 「市民の皆様の安全安心の確保が最優先」と話があったが、具体的な政策について伺う。
市長 自然災害に対する安全安心というのが一番大きいと思います。河川の整備を積極的に行っていかなくてはなりませんし、河川の整備は下流からということでずっと対策をとり続けてきました。整備は一朝一夕にできるものではありませんので、整備に対する即効的な対応として、浸透桝等の設置なども市民の皆様にご協力いただいて積極的に展開していきたいと考えています。また、街なかの治安として、だいぶ賑わいを取り戻したオリオン通り・日野町通りといった中心市街地でありますが、多くの人が来れば、様々なトラブル等も懸念されるところであります。既に市の商店街の方々と連携した取組が警察の主導で進めていますが、そうした取組を実効性のあるものにしていくとともに、効果があるものは積極的に取り入れていきたいと考えています。
記者 「慢心することなく初志貫徹で取り組みたい」という説明があったが、市長の「初志」について伺う。
市長 職員にも話していることですが、我々次第でまちは変わっていくものだと思っています。我々が10の力を持っていながら、7や8の力しか発揮しなければ、市民の皆さんにはそれしか返っていきませんし、我々が10以上の力11や12の力を出せば、市民の皆さんにその効果があらわれていくものだと思います。そうした心の持ちよう、そして行動力とスピード感といったことを繰り返し話してきました。それらをこれからも怠ることなく、4年間全力で出し切ってまいりたいと思います。
記者 いわゆる103万円の壁の見直しについて、市として、見直しがされた場合に税収が減るといった影響があるのか試算されているものがあるか伺う。また、全国の首長からこの見直しについて賛否の声が相次いでいるが、市長の考えについて伺う。
市長 市が受ける影響額は、個人市民税として約100億円の影響があるという試算が報告されました。賛否については、女性活躍や働き手の確保といった点では大いに賛成するところです。しかし、自治体が受ける、特に市町村が受ける影響額は大変大きなものがあり、手放しで喜ぶことはできないものですので、国等にしっかり、影響を受ける市町村側のことも考えてもらわなければならないと思います。ただし、国に対応を求めるばかりではなく、市としても、働き手が増える・企業の増収増益になるという効果も考えられますので、効果を最大限化できるよう努力していかなければなりませんので、単なる賛否だけでは駄目だと思います。
記者 個人市民税が100億円減るということだが、100億円という税収がなくなった場合は、具体的に市の行政サービスでどのような影響が出るのか伺う。
市長 影響があったとしても、提供する市民サービスの低下は招かないようにしていきます。
記者 LRTについて、2030年に西側延伸の開通ということだが、逆算した具体的なスケジュールについて伺う。また、整備を進めていく中で、計画の見直し等が行われる可能性について伺う。
市長 計画的には、来年度、国土交通省に「軌道運送高度化実施計画」を提出してまいります。そして、許可がおり次第、工事が着工できるような計画で進めていき、何とか2030年には開通できるよう努力してまいります。また、計画の見直し等については、基本的には予定通りでありますが、「軌道運送高度化実施計画」の中にしっかりと示していきたいと思います。
記者 計画の見直しの可能性について伺う。
市長 計画通り進めてまいります。
記者 工事の着工をどこから始めるといった、具体的な予定について伺う。
市長 東側と同じように着工しやすいところから進めていくことになると思います。東側は道路等の地権者の方がいないところが着工しやすいということで、手始めに行ってきました。最初に着工したのが清原工業団地内の緑地帯から進めましたので、そうした着工しやすいところから着工していくと思います。
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